月末繁忙期の作業の9割をRaBitで自動化
株式会社カストル 様
重度訪問サービスを提供している株式会社カストルの代表取締役の福田氏にRaBit導入で起きた変化についてお話を伺いました。
作業量の増加に耐えられなくなった
――RaBitを導入した理由について教えてください。
福田氏:弊社では重度障害者を対象とした専門的な医療介護サービスを行っています。
事業を始めて煩雑な資料作成もすべて自分でやっていたのですが、1年ほどが経ったタイミングで限界を感じるようになりました。
介護業界の資料は、基本的に国に請求するものなので書類の書式も多岐にわたります。たとえば請求書も3種類のフォーマットがあります。また、国や利用者など各所に提出する報告書などもあり、報告資料作成がとても多い業界です。
事業を立ち上げたばかりなので、人件費を割くこともできず、どうしようかと思っていたときに営業に来ていただき、RaBitを知りました。
最初にRPAについて聞いただけでは、何ができるのか具体的なイメージはつきませんでしたが、営業担当者に「こんな機能を組み合わせてRaBitに組み込めば、作業時間の短縮になりますよ」と具体的な使い方を教えていただき、有益なツールだと感じました。
膨大なデータをミスなく移行
――導入の決め手はどのようなものでしたか。
福田氏:請求書や給与計算の作成を行う事務員さんを雇用すると、人材育成に時間もかかりますし、月に数十万円かかります。RaBitがその作業を代行してくれるなら、人件費を抑えることができると感じました。
また、ボタンひとつで作業が進むという利便性の高さ、ミスが発生するリスクを抑えられることも、導入を決めた理由です。
――RaBitに特に期待していたのはどのような部分でしょうか。
福田氏:システム移行に伴うデータの再入力作業には期待をしていましたし、実際にかなり役に立ちました。
新しいソフトに80人のデータを登録する必要があったのですが、手入力によるミスでエラーが起こるととても困ります。
そこで、膨大な80人分のデータをミスなく移行できたのは、とても助かりました。反復作業は人の手でやるより、機械的に作業できる方が安心ですよね。
期日に追われるストレスから解放された
――RaBitを導入して、実際にどのような成果がありましたか。
福田氏:給与計算と請求書作成の作業が効率化でき、課題は解決しました。かなりの時間短縮ができているので、間接的にですが事業拡大にも役に立っています。
他の会社さんにも、RPA導入は本当におすすめします。事務員さんの作業時間を効率化したいのは同じではないでしょうか。
就業規則に沿って計算する給与計算は、クラウドサービスでやるには限界があると思います。RaBitでそれもフォローできます。
――RPAに対して、ハードルの高さは感じていましたか?
福田氏:まったく感じていませんでした。もしハードルに感じる方には、具体的に「こういう使い方ができる」というパッケージ案があると敷居が下がるのかもしれませんね。
宇田(RaBit営業):実際に「こういう風にご活用されている企業様もあります」と、カストル様の例をお客様に伝えることもあります。それならうちも導入しよう、という流れになりやすいです。
介護業界でRPAを取り入れている企業はまだ少ない印象ですので、カストル様のようにご活用いただいている事例は、他の企業様にとっても参考になると思います。
――実際にRPAを組み立てて運用するまで、どれくらいの時間がかかりましたか?
福田氏:微調整も含め、1週間あれば大丈夫だと思います。RaBitは早ければ3日で対応してくれるのでスピード感も魅力です。
打ち合わせの段階で、想定できるエラーをすべて洗い出し、9割は解決できていたので、小さなトラブルの微調整だけで済みました。
実際に導入をしたのが2022年の11月で現在1年ほどが経過しましたが、もうRaBitはなくてはならない存在です。諸事情でRaBitが使えないことがあったのですが、その時は事務員さんが夜中の1時まで入力作業をすることになってしまって……改めてRaBitの便利さを実感しました。
――導入してみて、どのような変化がありましたか。
福田氏:業務効率アップなどポジティブな変化があったのですが、その中でも特に、デッドラインがある業務でのストレスがなくなったのは大きな変化でした。
これまでは、月末で締めてそこから10日間ですべての作業を終わらせる必要があり、土日を挟んでしまうと実質8日間になってしまい、期日に追われていました。
RaBitを導入してからは、そのデッドラインも気にならなくなりました。締め日から1日か2日あればすべての作業が終わるので、請求もスムーズに行うことができて、ストレスから解放されました。
業務を担当している事務員さんは、RaBitのおかげでできた時間で会社のブログを書いたり、助成金の申請などの業務にあたっています。
――導入後のサポート体制はいかがでしょうか。
福田氏:サポート体制がしっかりしているので安心感があります。トラブルがあってもすぐに対応してもらって解決できるという安心はもちろん、実務的な流れが変わってそれに則して調整してほしいというようなお願いができるのも、とても助かります。
RaBitは、オーダーメイドでさまざまな形で対応してもらえること、カスタマイズできることが大きな魅力で、そのおかげで業務が円滑に回っています。特に、エクセルでいうと1800行分のデータを、請求と行給与計算でそれぞれダブルチェックする時間が削減できているのは大きいですね。
課題を解決し、事業を広げる契機に
宇田(RaBit営業):福田さんは新規事業にも取り組まれているので、業務を効率化することで事業拡大に役立てていただけたら幸いです。
福田氏:業務を効率化して、介護業界をよくしていきたいと思う気持ちがあります。国に介護の仕組みをDXにも対応できるように変えてもらうことがベストなのですが、残念ながらそれには少し時間がかかりそうです。
今は「ケアチョク」という仕組みを作っています。ヘルパーさんを派遣する際に郵便番号などの情報を元に地域を絞れるようにし、できるだけ近隣地域のヘルパーさんを派遣できるようにすることができるシステムです。
試算ですが、これをもし日本全体で実現できたら、85万人のマンパワー生み出すことができます。
これは、RaBitを導入して時間にも気持ち的にも余裕ができ、改めて業務を見直してみて出てきたアイディアです。高齢社会が加速する今後の日本社会で、限られた人材で介護サービスの需要に対応していくためには、業界全体で課題となっている業務効率化を実現する必要があり、少しでもそこに貢献できればと考えています。