RPA・自動化に関するお役立ち情報

【解説】事務作業を自動化するロボット「RPA」とは?導入のメリット・デメリット

「定型業務を自動化できるRPAに興味がある」
「導入したいけれど、コストが心配…」

とお悩みのご担当者様へ。定型業務を自動化するRPAは多くのツールが生まれており、さまざまな企業で導入が進んでいます。RPAは人がやる必要のない単純作業を任せられるため、迫りくる人手不足において強力な助っ人になってくれるのが魅力です。

この記事では「自動化するロボットとはなにか」RPAに関心を寄せている方へ、基本やメリット・デメリット、導入のポイントを解説します。最後には業界最安水準で導入できるRPAツール「RaBit」をご紹介しますので、興味がある方はぜひ最後までお読みください。

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 1.RPAとは

1.RPAとは

RPAとは「Robotic Process Automation」の略で、パソコン上のルーティンワークを自動化する技術です。たとえば、「メールチェック」「受注データの転記」「販売処理」など、マウスやキーボードを使った作業手順が決まっている業務ならRPAに任せられます

昨今では、RPAのように人間の代わりに働くテクノロジーは「デジタルレイバー(仮想知的労働者)」とも呼ばれ、新しい労働力のひとつとして注目されている技術です。

 2.RPAが注目される背景

2.RPAが注目される背景

RPAの国内市場は2019年度で529億円でしたが、2023年度には1,520億円まで拡大するといわれています。

参照:矢野経済研究所「RPA市場に関する調査を実施(2020年)

これほどまでにRPAを使ったロボットによる自動化が注目される背景には、以下の2つの要因が考えられます。

  • 生産年齢人口の減少
  • 「2025年の崖」問題

それぞれについて、順番に解説します。

 2-1.生産年齢人口の減少

日本では少子高齢化が進んでおり、生産年齢人口が減少しています。生産年齢とは15歳~64歳のことを指し、2020年には7,509万人もいた生産年齢人口は2030年には6,875万人まで減少しており、2040年には5,978万人になってしまうと予想されています。

参照:総務省「第1部 特集 情報通信白書刊行から50年~ICTとデジタル経済の変遷~

現役世代が減る一方で、高齢者の割合は増えるため、急激な人手不足が進むことは間違いありません。そこで「RPA」の導入によって、人手不足をなんとか緩和しようとロボットによる自動化に取り組む動きが起きています。

 2-2.「2025年の崖」問題

経済産業省のレポート内で出現する「2025年の崖」とは新たなデジタル技術の活用で新しいビジネスモデルや価値創出を行う「DX」(デジタルトランスフォーメーション)を啓蒙する言葉です。

DX化の波に乗ることができない企業は、2025年以降最大で12兆円/年の経済損失が生じる可能性を示唆しています。上記の経済損失を「2025年の崖」と呼んでおり、今では2025年問題として注目されています。

参照:総務省「D X レポート~ITシステム「2025年の崖」の克服とDXの本格的な展開~

企業は2025年の崖を防ぐためにも、RPAなどのITツールの導入とロボットによる業務の自動化を進めているのです。

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 3.RPAの種類とクラス

3.RPAの種類とクラス

RPAには、大きく分けて3つの種類と3つのクラスが存在します。

3つの種類

  • デスクトップ型
  • サーバー型
  • クラウド型

3つのクラス

  • RPA
  • EPA
  • CA

それぞれの違いについて、順番に解説します。

 3-1.RPAの3つの種類

RPAには、「デスクトップ型」「サーバー型」「クラウド型」の3つがあり、それぞれで特徴が異なります

デスクトップ型
クライアント型とも呼ばれ、端末1台にインストールして使用するタイプです。1台単位で利用できるため手軽な点がメリットですが、端末を増やす際は運用管理のコストが大変になります。

サーバー型
社内にサーバーを立てて運用するRPAで、業務を横断した一括管理が可能です。自動化したロボットを一元管理できるのでブラックボックス化しにくい点がメリットですが、サーバーの導入や構築、運用面でコストが大きくなりがちです。

クラウド型
クラウド上のRPAツールを利用する仕組みで、ベンダーの提供するSaaSを利用するタイプです。もっとも手軽な点から人気が高まっており、初期投資のコストも抑えられるものの、主にWebブラウザ系の操作しか自動化できません。

ココがポイント


それぞれのタイプにメリット・デメリットがあるため、導入前の比較検討が重要

 3-2.RPAの3つのクラス

RPAツールには以下3つのクラスがあり、それぞれのロボットで自動化できる業務範囲が異なります。

クラス主な業務範囲作業範囲や利用技術
クラス1:RPA定型業務の自動化情報取得や入力作業、検証作業などの定型的な作業
クラス2:EPA一部非定型業務の自動化・RPAとAIの技術を用いることにより非定型作業の自動化・自然言語解析、画像解析、音声解析、マシーンラーニングの技術の搭載・非構造化データの読み取りや、知識ベースの活用も可能
クラス3:CA高度な自律化・プロセスの分析や改善、意思決定までを自ら自動化するとともに、意思決定・ディープラーニングや自然言語処理

引用元:総務省「RPA(働き方改革:業務自動化による生産性向上)

一般的に、業務を自動化するRPAと呼ばれるロボットの多くは「クラス1」のレベルに分類されています。クラスが上がるほど高度な作業が行えるものの、クラス3ほどの高度な自律化を実現したツールはいまだ実用段階にありません。

 4.RPAを導入するメリット

4.RPAを導入するメリット

RPAのロボットを使った業務の自動化によるメリットは、以下が挙げられます。

  • 業務を効率化できる
  • 人件費を削減できる
  • ヒューマンエラーを防げる

それぞれについて、順番に解説します。

 4-1.業務を効率化できる

RPAでロボットが単純作業を自動化すれば、業務を大幅に効率化できます。作業を自動化できるので、人がやると何時間もかかる大量のデータ処理も短縮できるのがメリットです。

データをまとめて登録したり数値が合っているか確認したり、人が毎日行う業務には単純なのに時間がかかる作業が多く含まれます。

手順が決まっている業務なら、RPAロボットに任せることで業務を自動化できるのがポイントです。人が手をかける必要もなく、人の手で行う仕事の工数を減らせます。

 4-2.人件費を削減できる

RPAはデジタル上で稼働するツールのため、導入や稼働に人件費がかかりません。また土日や休日に関係なく24時間365日稼働させられるので、人件費をかけずに、より多くの作業時間を確保できるのもメリットです。

さらに、RPAツールで稼働するロボットは自動で延々と作業を行うので、深夜になろうとも残業代は発生しません。手順の登録に時間は必要ですが、人のように採用したり教育したりといったコストもかからない点でも人件費削減に大きく貢献してくれます。

 4-3.ヒューマンエラーを防げる

RPAで作業を自動化した場合、ロボットはミスをしないためヒューマンエラーが起こりません。常に一定の作業手順を繰り返し行うため、手順を間違えず、作業内容にムラができる心配もない点がメリットです。

その結果、ヒューマンエラーを防ぎミスの見返しなどの手間もかからないほか、毎日決まった仕事量を決まった時間に仕上げられます。うっかりミスのチェック・フォロー体制にかかる時間を短縮できるのも、業務をロボットで自動化する魅力のひとつです。

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 5.RPAを導入するデメリット

5.RPAを導入するデメリット

RPAの導入には、以下のようにデメリットも挙げられます。

  • システム障害や不正アクセスのリスクがある
  • メンテナンスが必要
  • 業務がブラックボックス化しやすい

それぞれについて、順番に解説します。

 5-1.システム障害や不正アクセスのリスクがある

作業をロボットで自動化したとき、RPAツールのシステム障害や不正アクセスのリスクがある点は否めません。システム障害が起きた場合、業務が停止したり最悪の場合データが消失したりする可能性も考慮する必要があります。

上記の対策としては、セキュリティ対策やバックアップ体制の整備が大切です。

また、ネットワークに接続するタイプのRPAツールの場合、不正アクセスなどセキュリティリスクもゼロではありません。社内には機密データや重要データが散在しているため、情報を守る対策も同時に求められます。

 5-2.メンテナンスが必要

RPAは一度導入して終わりではありません。人件費よりもコストは低いですが、常にメンテナンスが必要です。

たとえば、連携システムのバージョンアップや作業手順変更が加わると、RPAのロボットもそれに合わせて自動化手順を修正します。

RPAツールを使って業務を自動化するうえで、ロボットのメンテナンスは必要不可欠です。メンテナンスせずに放置していると、「野良ロボット」が発生したり、意図しない動作で業務の自動化を行えなくなったりしてしまいます

RPAは良くも悪くも指示された作業を繰り返すため、処理が間違っていると、「間違った処理」を繰り返すロボットが生まれてしまいます。上記のような問題を防ぐためにも、定期的に人がチェックして連携システムなどに変更がないか、正しく動作しているかをチェックする体制作りが重要です。

 5-3.業務がブラックボックス化しやすい

RPAの導入後はメンテナンス方法を知っている人が少なく、ブラックボックス化しがちです。

RPAの導入時には作業手順や効率化したい項目など、社内でじっくり検討するケースも多くなっています。しかし、実際にロボットを稼働させて業務を自動化すると、「実際の業務手順」が形骸化して具体的な作業内容が忘れ去られてしまう事例も少なくありません。

仮に業務がブラックボックス化してしまうと、担当者の異動や退職時に大きな手間がかかってしまいます。「ボタンを押せばいいだけ」などといった引き継ぎでは、万が一のトラブル発生時に人の手でリカバリーを効かせられなくなってしまうのも事実です。

そのため、RPAを導入するときはロボットで自動化した作業手順について、事前にマニュアル化しておくのをおすすめします。万が一RPAツールが動作を停止しても、人の手で引き継げる環境を構築すれば、トラブルの被害を最小限に抑えられます。

ココがポイント


「自動化した作業の手順」と「RPAツールの操作手順」をそれぞれマニュアル化しておくことが重要

 6.RPA化に適した業務

6.RPA化に適した業務

RPAは手順化された定型業務の繰り返しが得意なロボットです。社内ではデータ入力や集計・チェック作業・メール送信・情報収集などが適しています

具体例を挙げると、以下の作業がRPAに適しています。

  •  従業員の勤怠管理
  •  交通費精算のチェック
  •  日報作成・提出
  •  webを使ったリサーチ など

反対に、クレーム対応や商談、状況に即した提案など人の判断を必要とするイレギュラーな業務はRPA化できません。

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 7.RPAを導入する際の3つのポイント

7.RPAを導入する際の3つのポイント

RPAを導入する際に気をつけたいポイントとして、以下の3つが挙げられます。

  • 部署を越えたRPA推進チームを作る
  • 導入の目的や対象業務を明確にする
  • 部分的に導入し、少しずつ拡大する

それぞれについて、順番に解説します。

 7-1.部署を越えたRPA推進チームを作る

ロボットで業務を自動化するときは、部署を超えたRPAの推進チーム体制を整えることが大切です。RPAで自動化したい内容によっては、規模感が大きく一部の部署だけで完結するのが難しいおそれもあります。

RPA導入時に連携力を高めたい関係性は以下のとおりです。

  • 業務フローや現場の状況をよく知る人
  • ITの知識を持つ人
  • 業務フローやコストなどの決定権を持つ経営層

はじめに、RPAツールの導入には業務フローを理解し、現場で実際に活用する担当者の意見が重要です。場合によっては、非効率的な手順で業務を自動化してしまう可能性もあるため、どのような作業手順をロボットに行わせるか突き詰める必要があります。

また、ITスキルのある人材も大切です。RPAツールの担当者や社内ITの担当者など、RPAに任せたい業務を実現する仕組みづくりはもちろん、システムのメンテナンスやサポート体制を築きます。

最後に、マネジメント的役割として経営層もRPAツールの導入体制に参加します。具体的には、業務フローをロボットで自動化してどのようなコスト削減効果を得られたのか、実際に生産性が向上したのかなどの効果検証が重要です。

それぞれの立場から率直な意見を出し合えば、スムーズにRPAツールを導入しやすくなります。しかし、場合によって最適な回答を出せない事例も少なくありません。そのようなときは、必要に応じてRPAツールのプロなど、外部の力を借りるのも有効です。

 7-2.導入の目的や対象業務を明確にする

RPAは“なんとなく”で導入しても効果を発揮しません。導入の際は、目的や対象業務を明確にしてからロボットで自動化することが重要です。

目的を決める場合は数字を用いて具体的に設定します。たとえば、「業務を効率化する」だけではなく「1か月の残業時間を1人当たり4時間削減する」など、数字を入れることでより具体性が増します。

そしてRPAの対象業務も明確にしなければなりません。「毎朝事務スタッフが行っていたリサーチ業務を自動化する」「営業事務スタッフが行っていた販売記録の転記を行う」など、何をロボットで自動化するのかを決めます。

RPAの対象範囲を決めるときは、定型業務の繰り返しが得意な特徴を踏まえ、手順が明確で、自動化しやすい業務の比較検討をおすすめします。

 7-3.部分的に導入し、少しずつ拡大する

RPAの導入は一気に進めるのではなく、部分的に導入し、自動化の効果やロボットに対する従業員の反応を見ながら少しずつ拡大することが大切です。

最初から大がかりに自動化をすると、予期せぬ失敗を招くなどトラブルになる可能性があります。そのため、「部署だけ」「工程だけ」といった部分的にロボットで自動化すれば、現場の混乱を避けられるのがメリットです。

綿密に計画して慎重に進めても、RPAのようなツールの導入当初は現場が混乱したり、エラーが頻発して業務がなかなか進まなかったりするものです。

RPAを一気に進めると社内が大きく混乱してしまうので、まずは小さく始めてトラブルをひとつずつ対処します。徐々に自動化の範囲を拡大していくことで、混乱を最小限に抑えて導入を進められます。

 8.よくある質問

8.よくある質問

最後にRPAでよくある以下2つの質問についてご紹介します。

  • RPAとAIは何が違いますか?
  • RPAとマクロ(VBA)は何が違いますか?

 8-1.RPAとAIは何が違いますか?

RPAは自分で考える力はなく、設定されていない作業はできません。あらかじめ人から教えられたルールに従った作業を自動化できるものの、もし間違っていても人間が止めるまでロボットは作業を進めます。

一方AI(人工知能)は膨大なデータの学習によって、ある程度のパターンを把握、自己学習できる点が最大の特徴です。人間が教えていない作業も効率化でき、教えていない作業も自動で処理できます。

昨今ではAIが搭載されたRPAもあります。ある程度コストは上がりますが、性能が高く任せられる作業範囲も大きい点が魅力です。

ココがポイント


「RPAは人の手の代わり」「AIは人の頭脳の代わり」として働くのがRPAとAIの違い

 8-2.RPAとマクロ(VBA)は何が違いますか?

マクロとは、プログラミングによって一部作業を自動化する仕組みを指します。なかでもVBAを使ったマクロ機能はMicrosoft社が提供する製品に搭載されており、Excel やWordで活用できるのが特徴です。

RPAとマクロはどちらも事前に設定した手順に沿って作業を自動化するのには変わりませんが、VBAマクロはあくまでMicrosoft製品にしか活用できません。また、マクロを構築するにはVBAを使ってプログラミングをする手間もかかります。

一方で、RPAツールはExcelから自社のデータベース、自社データを会計システムへ転記といった作業まで行えます。パソコン上で複数のシステムを横断的に操作するなら、RPAロボットで作業を自動化する点に大きな軍配が上がると言えます。

ココがポイント


「マクロ(VBA)はExcel上で計算処理などを自動化する手段」「RPAはパソコン上で複数システムをまたいだ操作を自動化する手段」

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