近年、多くのビジネスシーンで「ChatGPT」「RPA」が注目を集めています。それぞれ業務の効率化に貢献するツールとして着目されていますが、一方でどのような違いがあるのか、具体的な特徴などを把握している人はそう多くありません。
この記事では、ChatGPTとRPAそれぞれの特徴を解説します。そのうえで、ChatGPTとRPAの違いについて、自動化できる業務範囲から使い方の自由度などを徹底解説しますので、あわせてご参照ください。
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1.ChatGPTとRPAの特徴
近年では「ChatGPT」と「RPA」がどちらも高い注目を集めています。特にChatGPTは最近登場したにも関わらず急速に知名度が高まり、「RPAは知らないがChatGPTは知っている」といった人も少なくありません。
はじめに、ChatGPTとRPAの特徴について紹介します。
1-1.ChatGPTは文章やプログラムを生成できるチャットAI
ChatGPTは、文章やプログラムを生成できるチャット型AIです。大量のテキストデータをもとに学習したAI技術で、まるで人と対話しているかのようなチャットを行なえます。
その仕組みから、近年では「チャットボットの代替」「カスタマーサービスの問い合わせ自動化」「簡単なプログラミングコードの生成」をChatGPTで自動化している企業が増えつつあります。
ただし、あくまで文章やコードを自動生成するツールであり、クリエイティブ業務や定型業務の一部をサポートするのに留まる点に注意が必要です。
ココがポイント
ChatGPTはユーザーが能動的に活用するツール
1-2.RPAはパソコンを使った定型業務を自動化できるツール
RPAは、パソコンを使った定型業務のほとんどを自動化できるツールです。事前に登録した手順書(シナリオ)をもとに、設定された動作を繰り返し行って業務を自動化できます。
その仕組みから、「エクセルから自社システムへ転記」「Web上の情報収集」「SaaS同士など外部システムを疑似連携」など、幅広い定型業務を自動化している企業が増加傾向です。
その都度、判断が求められるような作業のRPA化は実現できません。一方で、判断がいらない単純作業や繰り返し行うパソコン業務は、RPAを使ってほとんどを自動化できます。
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2.ChatGPTとRPAの違い
ChatGPTとRPAはいずれも業務効率化に役立つ自動化ツールですが、実際に自動化できる業務範囲は大きく異なります。それぞれの違いを把握していなければ、思ったような業務の効率化を実現できないかもしれません。
ここでは、ChatGPTとRPAの違いを解説します。
2-1.自動化できる業務範囲
ChatGPTとRPAでは、自動化できる業務範囲が異なります。先述したとおり、ChatGPTは「テキストベースの出力」を自動化できるツールで、文章の言い換えやアイディア出し、プログラミングコードの生成などを効率化できます。
一方でRPAは、「パソコン上の操作」を自動化できるツールで、エクセルから自社システムへ転記、メール内容から請求書の作成など、作業手順の定まったほとんどの業務を自動化できます。
2-2.使い方の自由度
ChatGPTとRPAでは、使い方の自由度も異なります。基本的に、使い始めるハードルの低さはChatGPTが圧倒的に優位です。
ChatGPTは自然言語処理技術によって「◯◯して」と指示内容をチャットするだけで動作しますが、RPAはシナリオと呼ばれる手順書を1から作らなければなりません。シナリオの作成方法はツールによって異なるものの、一つひとつを組み立てて行く必要があります。
チャット感覚で簡単に指示出しができるChatGPTに比べると、RPAは学習コストが掛かってしまいます。一方で、RPAは組み立てこそ時間がかかるものの、「手順登録の仕方」がほとんどルール化されているのはメリットです。
ChatGPTは「プロンプト」と呼ばれる指示語によって動作が大きく変わるため、性能を引き出すためにどのような指示語が適しているのか、適宜情報収集やテストなどを行わなければなりません。
2-3.サポートの有無
ChatGPTとRPAでは、サポート力の有無に差があります。基本的に、RPAツールは提供しているベンダー側から手厚いサポートを受けられる事例が多くなっています。
ChatGPTはオープンソースのサービスとして提供されているため、ベンダーからの個別サポートを期待することはできません。そのため、想定外の動作をしていても自社での対応が求められます。
RPAはツールならトラブルが起きたときに提供元のベンダーからサポートが受けられるため、問題をスピーディに解決しやすいのがメリットです。
3.ChatGPTによる業務効率化の具体例
ChatGPTとRPAの違いを踏まえたうえで、実際の業務効率化例をチェックしましょう。
ここでは、ChatGPTによる業務効率化の具体例をご紹介します。
3-1.チャットによる問い合わせ対応の自動化
ChatGPTを使えば、チャットによる問い合わせ対応も自動化できます。与えられた質問をもとにそれらしい回答文章を出力できるため、チャットボットとして、人間らしい受け答えで顧客と直接会話できるのが特徴です。
そのため、スピーディなトラブル対応と質の向上を期待できます。また、事前の設定によりマニュアル化された内容から受け答えを指示できるため、顧客満足度の向上も期待できるのは大きなメリットです。
3-2.メールやWebサイトなどの文章作成
ChatGPTを使えば、メールやWebサイトなどの文章作成を自動化できます。たとえば、「14時に向かいます、と取引先担当者の◯◯さんへ伝える丁寧なビジネスメールを作ってください。送信者の名前は△△です」とChatGPTに送ると、以下のような回答をもらえます。
ChatGPT-4の回答
件名: 本日の打ち合わせに関して
拝啓
お世話になっております。△△でございます。
いつも大変お世話になっており、ありがとうございます。
本日の打ち合わせに関しまして、14時よりお伺いさせていただくことになりました。場所は貴社指定の場所で間違いございませんでしょうか?
何卒ご確認いただき、何かご指示がございましたら、お知らせください。
よろしくお願い申し上げます。
敬具
△△
荒削りではあるものの、すこし手直しをするだけでそのまま送信できそうな文章が完成していることがわかります。
ほかにも、Webサイトなどのテキストコンテンツも、ChatGPTを用いて自動生成するシーンが増えつつあります。
3-3.ExcelVBAなど簡単なプログラムコードの作成
ChatGPTは、基本的なプログラムコードの作成までサポートできるのが特徴です。初歩的なプログラミング知識がなくとも、簡単な問いかけだけでプログラムコードを組み立てられるのは大きなメリットだといえます。
特に、ExcelVBAなどのコードを文章ひとつで出力してもらえるのは、ITスキルに自信がない人にとって嬉しい機能のひとつです。また、不明点があればChatGPTに聞くと改善点を提示してもらえるケースもあり、プログラムコードの自己学習の面でもChatGPTが役立ちます。
4.RPAによる業務効率化の具体例
ChatGPTとRPAには明確な違いがあり、主に動作する仕組みや役割が大きく異なります。
ここでは、RPAによる業務効率化の具体例をご紹介します。
4-1.会計ソフトへのデータ転記の自動化
RPAツールなら、使用している会計ソフトへのデータ転記を自動化できます。パソコン上で行う定型業務なら多くのソフトに対応しており、別のSaaSから自社システムまで手順が定まっていればほとんどの作業を自動化できます。
さらに、RPAツールは転記作業でミスが起こらないのもメリットのひとつ。手動でのデータ入力が行われないため、ヒューマンエラーが抑制でき、作業時間の短縮や品質の均一化を実現できます。
4-2.メール送付業務の自動化
RPAツールなら、メールの送付業務まで自動化できます。メールの送信スケジューリングや、問い合わせなどにあわせてテンプレートを自動で送信する仕組みまでRPA化が可能です。
また、日報メールの一斉送信など、別のアクションに合わせてメールの送付業務を行うことまで自動化できます。メールの内容など判断が求められる部分は対応ができないため事前に準備する必要があるものの、それ以外の生産性が低い作業のほとんどを自動化できるのがメリットです。
ココがポイント
特定文言を入力したら、ChatGPTに出力させる作業もRPA化が可能。そのまま取引先へメールを送付する作業までRPAなら自動化できる
4-3.在庫確認や出荷・発注業務の自動化
RPAツールなら、在庫確認や出荷、発注業務までシステムを自動化できます。データベースへのアクセス権を付与すれば、情報を自動的に取得して在庫の確認・スケジューリングなどを行えるのがメリットです。
また、AのシステムからBのシステムへ転記する作業を転記するだけでなく、在庫管理から発注管理まで、ノンストップでRPAツールがシステムをまたいで対応できます。
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5.まとめ
近年世界を騒がせている「ChatGPT」と「RPA」は、それぞれ自動化できる領域が異なる効率化ツールです。クリエイティブな業務のサポートにはChatGPTが役立つ一方で、非生産的な作業を効率化するのには「RPA」が適しています。
少子高齢化が進むなか、今後企業としての成長力を高めるには人材一人ひとりの戦力を引き上げる努力が必要不可欠です。ChatGPTを使いこなして能力を高めつつ、企業がRPAを導入して非生産的な単純作業から人材を解放することが重要だといえます。
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