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RPAとテスト自動化ツールの違いは?メリットや導入方法も解説

ソフトウェアの開発・運用において、正常に動作しているかを確認したり、バグを発見したりするのテスト業務は極めて重要です。

ソフトウェアの品質保証にテストは欠かせませんが、「人手不足でテストを実行するのが大変」「テスト時のミスがなくならない」といった課題を感じている方は多いのではないでしょうか。

そんな方におすすめなのが、業務自動化ツールであるRPAの導入です。

本記事では、RPAとテスト自動化ツールとの違いを紹介したうえで、RPAによるテスト自動化のメリットや導入の流れを解説します。
自社で行っているテストに課題を感じている方は、ぜひ参考にしてください。

 1.RPAとテスト自動化ツールの違い

1.RPAとテスト自動化ツールの違い

ソフトウェアのテストを自動化できるツールとして、RPAとテスト自動化ツールがよく比較されます。それぞれの機能や特徴を知り、両者の違いを正しく理解しましょう。

ここでは、RPAとテスト自動化ツールの違いについてご紹介します。

 1-1.RPAは定型業務を自動で実行するツール

RPAの正式名称は「ロボティックプロセスオートメーション(Robotic Process Automation)」で、直訳すると意味は「ロボットによる業務の自動化」です。

人がパソコンを使って行う定型業務の一部をソフトウェア型のロボットが代行し、自動化させるツールをRPAと呼びます。

RPAはソフトウェアのテスト自動化に特化したシステムではなく、パソコンを使ったあらゆる定型業務を自動化できるツールです。
RPAで自動化できる業務の例は以下の通りです。

  • 異なるシステム間のデータ転記
  • 日報などの定型的なレポート作成
  • 定期報告メールの自動配信
  • Webサイトからの情報収集
  • 経費精算・交通費精算などの精算処理

RPAで業務を自動化するには、作業手順をシナリオと呼ばれる形で記憶させる必要があります。
事前に記憶したシナリオに沿ってRPAソフトがパソコンを操作し、業務を自動で遂行する仕組みです。

そういった仕組み上、作業手順が明確に決まっていなかったり、人が都度考えながら行ったりする業務はRPA化できません。

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 1-2.テスト自動化ツールはソフトウェアテストに特化

テスト自動化ツールは、ソフトウェアを使ったテストの実行や支援に特化したツールです。
自動化できるテスト内容や機能によって、次のような種類に分けられています。

  • 静的解析ツール

ソースコードを解析し、内部に潜んでいるバグや構造的欠陥を見つけ出すツール

  • モデルベースドツール

設計書などを基にして、手順・条件・期待される結果などをまとめたテストケースを自動で生成するツール

  • 単体(ユニット)テストツール

プログラムを実行しながら、比較的小さな単位(ユニット単位)で機能が正常に動作しているかを検証するツール

  • UIテストツール

人が操作するのと同じように、実際にUI(ユーザーインタフェース)を操作しながらテストを行うツール

テスト自動化ツールのなかには、静的解析ツールやモデルベースドツールのように、テストの実行だけでなくテストを支援するツールも含まれています。

RPAはテストの実行を自動化できますが、テストの支援には対応できないので、覚えておきましょう。

 2.RPAでテスト自動化を行うメリット

2.RPAでテスト自動化を行うメリット

RPAでテストを自動化すると、業務の効率化やミスの防止といったメリットが得られます。

ここでは、RPAでテスト自動化を行う主要なメリットを詳しくご紹介します。

 2-1.テスト業務を効率化できる

人が手動でテストを行う場合は、テストケースなどを見ながら少しずつ進めていく必要があるため、テストが完了するまでに長い時間がかかる傾向にあります。

そこで、RPAでテストを自動化すれば、あらかじめ記憶した手順に沿ってスムーズにテストが進んでいくので、完了するまでにかかる時間を大幅に短縮できます。

また、RPAで自動化すれば定期的にテストを実行しやすくなる点もメリットです。
自動のテストによってバグを早期に発見し、改善していけば、開発者にかかる負担を軽減しながらソフトウェアの品質を向上させられます。

 2-2.人為的なミスを防止できる

人が繰り返し業務を行っていると、疲れや不注意によってミスが発生してしまう可能性があります。

テストの熟練者で、ミスを犯す可能性はゼロではありません。テストでミスがあると、バグが残ったままソフトウェアをリリースしてしまい、重大な損害を招く恐れがあります。

RPAなら、あらかじめ記憶した手順に沿って確実にテストを実行するため、人為的なミスが発生する心配はありません。
その結果、より正確にテストを行えるようになり、ソフトウェアの品質向上が期待できます。

ココがポイント


RPAツールでテストを自動化すれば、ヒューマンエラーのミスを防げる

 2-3.手作業では難しいテストも実行できる

ソフトウェアのテストには、大量のデータを処理したり、長期間にわたってテストしたりと、手作業での実行が難しいテスト内容が含まれる事例もあります。

そのような手作業では難しいテストも、24時間365日稼働し続けられるRPAなら容易にテストを自動化できます。

テストを自動で行うRPAは昼夜問わず稼働できるため、人が行っていると何日もかかるテストを短期間で終わらせられるのもメリットです。

 3.RPAでテスト自動化を行うデメリットと対策

3.RPAでテスト自動化を行うデメリットと対策

RPAによるテストの自動化には、メリットだけでなくデメリットも存在するため注意が必要です。

ここでは、RPAでテスト自動化を行うデメリットと対策をご紹介します。

 3-1.テスト内容によってはRPAで自動化できない

テスト対象となるソフトウェアの種類や、テスト内容によってはRPAで自動化できない場合があります。
また、RPAツールによってはそもそもテストの自動化に適していないシステムもあるので注意が必要です。

「テストの自動化で活用した実績があるか」「テスト対象となるソフトウェアの操作に対応しているか」など、実際にRPAでテストの自動化を行う前にベンダーへ確認するのをおすすめします。

ココがポイント


ベンダーによっては、オーダーメイドでRPAを開発してもらえる

 3-2.ツールの導入コストがかかる

RPAツールの導入には、初期費用や運用費用といったコストがかかります。

高機能なツールだと毎月数十万円以上のコストがかかる場合もあるため、テストのRPA化によってコストに見合う導入効果を得られるかを精査しなければなりません。

対策として、RPAツールを導入する前に費用対効果をしっかりと測っておくのもポイントです。
テスト自動化によって削減できる人件費などのコストを計算し、RPAツールの導入コストと比較するのをおすすめします。

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 3-3.RPAツール自体の運用・保守が必要

導入したRPAツールでテストを自動化するには、各種設定やメンテナンスの手間がかかります。

上述した通り、RPAは事前に作業手順を記憶させなければ効果を発揮できません。
また、記憶させた作業手順に変更があれば、その都度調整する必要があります。

ソフトウェアの仕様やテスト内容が変わるたびに、記憶させた作業手順を変更させる手間がかかります。

運用・保守に自信がない場合は、「なるべく操作が簡単なRPAツールを導入する」「ベンダーの保守サポートが充実したツールを導入する」などの対策が大切です。
RPAツールの運用・保守にかかる手間を軽減できれば、テスト自動化のメリットをより得やすくなります。

 4.RPAでソフトウェアテストを自動化する流れ

4.RPAでソフトウェアテストを自動化する流れ

実際にRPAでソフトウェアのテストを自動化するには、どのような流れで導入を進めていけばよいのでしょうか。

ここでは、RPAによるテスト自動化までの流れを3つのステップに分けて解説します。

 4-1.自動化するテスト内容を決める

RPAツールを導入する前に、まずは自動化するテスト内容を決める必要があります。
自社で行っているテストから、「人為的なミスが起こりやすいテスト」「繰り返し実施されるテスト」「大量のデータを扱うテスト」など、RPAによる自動化に適したテスト内容の選定が大切です。

テストの自動化に関しては、「テスト自動化研究会」が『テスト自動化の8原則』を提唱しています。
テストの自動化に取り組む際の参考にするとよいでしょう。

1.手動テストはなくならない
2.手動でおこなって効果のないテストを自動化しても無駄である
3.自動テストは書いたことしかテストしない
4.テスト自動化の効用はコスト削減だけではない
5.自動テストシステムの開発は継続的におこなうものである
6.自動化検討はプロジェクト初期から
7.自動テストで新種のバグが見つかることは稀である
8.テスト結果分析という新たなタスクが生まれる

引用:テスト自動化の8原則

 4-2.テスト内容に適したRPAツールを選定する

自動化したいテスト内容が決まれば、それに適したRPAツールを選定・導入します。

テスト対象のソフトウェアに対応しているのはもちろん、操作性・導入コスト・サポート内容などを総合的に見ながら、十分な費用対効果を得られるツールの選定が重要です。

RPAツールには、無料でデモやトライアルができるソフトが多くなっています。
実際の使い勝手を体感し、自社のテストを自動化するのに適したツールかどうかを確認するのをおすすめします。

 4-3.RPAツールでシナリオを作成・実行する

RPAツールを導入した後は、実際にテストを自動化するためのシナリオを作成します。

RPAはシナリオ通りに動くので、シナリオの品質は極めて重要です。テストでミスが起こらないように、シナリオを綿密に作り込んでおかなくてはなりません。

シナリオを作成してRPAに記憶させたら、実際にテストを実行して自動化できているか確認します。
期待した通りにRPAがテストを行っているかを確認し、必要に応じて設定を見直す作業が大切です。

ココがポイント


ベンダーがRPAツールのシナリオ作成を代行してくれる場合もある

 5.まとめ

5.まとめ

今回は、RPAでソフトウェアのテストを自動化するメリット・デメリット、導入の流れなどを紹介しました。

相当な手間がかかり、ミスも許されないテスト業務をRPAで自動化すれば、業務効率化や品質向上といったメリットを得られます。
本記事を参考にしつつ、RPAによるテスト自動化を検討していただければ幸いです。

弊社では、オーダーメイドのRPA制作サービス「RaBit」をご提供しています。
「RaBit」では、専任のエンジニアがソフトウェアのテストに必要な機能をヒアリングした上で、実装・導入・運用開始後の保守までをワンストップでサポートすることが可能です。

テストの自動化に興味のある方は、お気軽に「RaBit」へお問い合せください。


     

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