近年では「RPA(Robotic Process Automation)」の普及により、税理士業務を自動化する税理士事務所も多く登場しています。人の手でなければ作業できないと思われていた税理士業務も、RPAのシステムを導入・運用するだけで、大幅な業務効率化の実現が可能です。
この記事では、税理士業務のRPA化に興味を持たれている方へ向けて、RPAを使った税理士業務の自動化例やメリットをご紹介します。ツールの導入費目安や税理士事務所におすすめのRPAソフトの選び方についても解説しますので、あわせてご参照ください。
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1.RPAで自動化できる税理士業務の例
税理士事務所では多くの書類仕事や税金・会計にまつわる計算をしていますが、単純作業の多くは「RPA」のシステムによりほとんどを自動化できます。そのため、近年では多くの会計事務所がRPAの導入を進めているのが現状です。具体的には、以下のような作業をRPAで自動化できます。
- 同じ作業の繰り返し(定型業務)
- 転記作業など判断の必要がない
- 一定の手順やルールが定まった作業
ここでは、RPAで自動化できる税理士業務の例についてご紹介します。
1-1.会計ソフトへの売上金や経費の転記
RPAツールなら、会計ソフトへ売上金や経費を転記する作業も自動化できます。Excelから専用の会計ソフトへデータを転記するなど、一定の転記先が定まった作業ならほとんどの手順を自動化が可能です。
また、そもそもの入出金管理もRPAによって自動化できるのも特徴のひとつ。RPAとOCR技術を組み合わせたツールなら、紙ベースで請求書を管理している顧客の計算作業も自動化することが可能です。
ココがポイント
RPAツールは紙ベースのデータ元でも、作業手順が定まっているなら税理士業務を効率化を実現しやすい
1-2.税務書類の作成
RPAツールなら、税理士が行っている税務書類作成の手間を大きくカットできます。たとえば、会計データから税務申告書への転記を行ったり、勘定科目内内訳明細書を制作したり。また、できあがった資料をe-Tax、eLTAXへ自動的に申請できるのもポイントです。
データベースへの登録さえできれば、資料作成から申告までを半自動化できるため、ミスがないか最終的なチェックのみを行うだけで済みます。RPAツールなら、税理士事務所で行う書類作成の多くを効率化できると言えるでしょう。
1-3.給与計算手続き
RPAツールでは、給与計算手続きも自動化できます。具体的には「申請された残業時間をもとに自動計算」「交通費などの経費を正誤確認・自動精算」などです。また、勤怠・属性データを自動的に反映させて、給与計算そのものを自動化する仕組みも存在します。
各企業のデータベースをもとに、一つひとつを手計算する手間も掛かりません。ほかにも賞与や手当を入力するだけで自動的に給与計算へ含むシステムも存在しており、税理士業務だけでなく会計処理の幅広い作業をRPA化できます。
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2.RPAを税理士事務所で導入するメリット
会計業務をはじめ幅広いシーンで導入されているRPAツールは、税理士事務所でも即戦力になるほどの実力を発揮してくれます。
特に、RPAツールは単純作業を効率化するのに長けており、転記作業におけるヒューマンエラーの防止効果も相まって、余った人手をより精算的な業務へ注力できるのは大きなメリットです。
ここでは、RPAを税理士事務所で導入するメリットについてご紹介します。
2-1.単純作業を短時間で終えられる
RPAを税理士事務所で運用するメリットのひとつに、単純作業を短時間で終えられる点があげられます。RPAツールはどのような単純作業も常に一定のペースで淀みなく作業を続けるほか、事前に設定された業務を24時間365日稼働して自動化できます。
システムにより自動的に処理されるため、集中力の欠如など、単純作業の効率が低下していく心配もありません。また、夜間でも稼働させられるのもポイントです。退勤前に必要な書類の作成をRPAツールに任せれば、翌日の出勤時にはすでに必要な資料などが揃っているメリットもあります。
2-2.人的な作業ミスを防止できる
RPAツールは疲れを知らないシステムのため、人的な作業ミスを防止できるのもメリットです。資料をもとに計算業務や転記作業を行っているうち、「今の手順にミスはなかっただろうか」と心配になる人も少なくないでしょう。
RPAツールは事前に設定した作業をミスなく繰り返すため、見間違いや入力間違いなどのヒューマンエラーを防ぐ効果が期待できます。RPAツールを税理士事務所に導入することで、「会計処理の計算ミスや転記ミス、申請忘れ」といった大きなトラブルを回避しやすくなるのは大きなメリットです。
2-3.人件費の削減につながる
RPAツールは税理士が行う会計業務等を大幅に効率化させられるため、その結果として不要な人件費の削減にも繋がっています。単に人員削減を実現できるのではなく、1つの業務にかかる時間を短縮できるため、税理士事務所内の相対的な売上高人件費率の底上げも実現が可能です。
一人ひとりの業務効率をRPAツールの運用で大幅にスピードアップさせれば、受け持てる案件数が増えるほか、頭を悩ませていた単純な会計処理も自動化できます。その結果、人件費はそのままに、税理士事務所としての成長も期待できるでしょう。
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3.RPAツールの導入にかかるコストの目安
RPAツールは税理士業務の大幅な効率アップを実現できる一方で、導入にはいくつかのコストが掛かるのも事実です。例として、一部RPAツールにおける参考価格は以下のとおりです。
- WinActor :
フル機能版で約90万円/年、実行版で約25万円/年 - UiPath :
問い合わせ。Studioなどの組み合わせで約50~80万円/年 - BizRobo! :
「BizRobo! mini」は約90万円/年、「BizRobo! Basic」は約720万円/年、「BizRobo! OCR」は約36万円/年 - RaBit :
オーダーメイド制作サービス。約12万円/年、初期費用は66,000円固定
RPAツールの導入では、具体的に以下の各種費用が求められます。
導入費用の種別 | 具体的な内容 |
初期費用 | ・導入時に初期費用(ライセンス)がかかる ・なかには初期費用が無料なソフトも ・無料ソフトは「機能制限あり」「月額費用が高い」などの傾向あり |
月額費用 | ・RPAツールは継続的な運用が前提 ・月々の利用料が必要 ・契約によって異なるものの、年払いタイプも存在 |
導入サポート費用 | ・RPAツールの導入支援 ・コンサルや社員研修なども受けられる ・具体的な費用感は大きく異なるため要確認 ・導入サポートはオプションとして個別に受けられるケースが多い |
サポート費用 | ・RPAでトラブルが起きたときのサポートやシステム保守が含まれる ・月額費用にサポート費用が含まれるソフトもある ・システムトラブルが不安な方はサポートを受けるのもおすすめ |
基本的に、RPAツールの初期費用や月額費用は導入するシステム・ソフトウェアによって大きく異なります。RPA化する範囲が定まっている場合は、税理士業務に特化したRPAツールを導入しようと考えがちですが、実際にはほとんどのRPAツールが似通った性能をもっているのも事実です。
そのため、税理士事務所における単純作業や定型業務など、会計業務を効率的に自動化させたい場合はRPAツールのコストパフォーマンスをチェックするのをおすすめします。
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4.税理士事務所に導入するRPAツールの選び方
RPAツールには税理士事務所に向けた専用ソフトウェアも登場していますが、基本的にはほとんどのRPAツールで同様の業務自動化を実現できるのも事実です。
パソコン上の定型業務ならほとんどを自動化できるため、「税理士業務」以外の部分に目を向けてRPAツールを選んでみるのをおすすめします。
ここでは、税理士事務所に導入するRPAツールの選び方についてご紹介します。
4-1.使いやすいツールを選ぶ
RPAのシステムを税理事務所に導入するときは、使いやすいツールの選定から始めるのをおすすめします。RPAツールによっては「マウスのドラッグ&ドラッグ」だけで業務の自動化を実現できるシステムもあり、使い勝手のよいツールは導入や運用をコンスタントに進められるメリットがあります。
言い換えれば、導入や運用のハードルが高いツールを選んでしまうと、うまく業務を自動化できずにRPA化を諦めてしまう可能性も。「RPAの導入費用だけ払っても思ったような効果を得られなかった」と業務効率化に失敗した事例が存在するのも事実です。
そのため、税理士事務所にRPAツールを導入するときは、使いやすいツールかどうかしっかりチェックするのをおすすめします。なお、RPAのベンダーによっては開発から導入、運用までフルサポートしてくれる事例もあります。
ココがポイント
使いやすさはRPA化の成功に大きく関与するため、IT人材に不安を覚える場合は導入・運用をサポートしてくれるベンダーを選ぶのもおすすめ
4-2.自社に必要な機能があるか確認する
RPAツールを税理士事務所に導入するときは、必要な機能があるか確認しておきましょう。先述したとおり、RPAツールは事実上パソコンで行う定型業務のほとんどを自動化できます。ソフトによってシステムなどの仕組みが異なっていても、RPAツールの働きで得られる効果は同じです。
しかし、RPAツールには「デスクトップ型」「サーバー型」「クラウド型」などの違いが存在する点にご注意ください。
たとえば、「クラウド型RPAツール」はWebブラウザ上(クラウド)の作業を自動化するのに限られます。例として、クラウド型の「弥生会計オンライン」は自動化できても、インストール型の「弥生会計23」を操作することはできません。
もちろん、インストール型の「弥生会計23」はデスクトップ型やサーバー型のRPAツールで自動化が可能です。税理士事務所内で現在どのようなソフトウェアを使っているのか、またRPA化を考えている業務に適したシステムかどうかをしっかり確認しておきましょう。
4-3.サポートが充実しているツールを選ぶ
税理士事務所内のIT人材に不安を覚えている場合は、RPAツールの導入をしっかりサポートしてくれるベンダーを選んでみるのもポイントです。RPAは導入すればそれで終わりではなく、実際に業務を自動化するためさまざまな設定を行わなければなりません。
言い換えれば、RPAを導入した後に適切な設定を行う必要があります。コストだけを払って肝心のRPA化を実現できなかった事例もあるため、確実な業務の効率化を求めている場合はしっかりチェックするのが大切です。
RPAのベンダーによっては、導入・運用・設定サポートまで充実しているケースがあります。
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5.税理士業務をRPAで効率化するなら「RaBit」がおすすめ
RPAツールで税理士業務の効率化を考えている場合は、ぜひオーダーメイドRPA制作サービス「RaBit」をご利用ください。RaBitは業界最安値水準のコストで導入できるRPAツールで、初期費用66,000円、月々10,450円からご利用いただけます。
RaBitなら給与明細の作成や会計ソフトへの転記、売上等の自動計算・集計など、幅広い定型業務の自動化が可能です。
複雑な作業もあっという間に解決できるRPAツールを作るには多くの手間がかかりますが、RaBitなら「自動化したいこと」をお伝えしていただくだけ。専任のプロがヒアリングから開発・導入・運用・サポートまで対応するため、お客様の手を煩わせる心配はありません。
税理士業務をはじめさまざまな定型業務の自動化が可能な「RaBit」を、ぜひこの機会にご利用ください
6.まとめ
近年では、RPAを税理士業務に導入する事務所も増えつつあります。RPAなら単純作業や定型業務を自動化できるため、会計ソフトへの転記や経費等の自動計算なども簡単に行えるのが特徴です。
煩雑な作業をシステムで自動化すれば、より専門的な業務に注力できるため、税理士事務所全体の成長に繋がるメリットもあります。RPAツールは導入後、適切に運用できるかどうかが大切なポイントのため、事務所内のIT人材に不安を覚える場合はサポートに優れたRPAベンダーを選ぶも大切です。
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