RPA・自動化に関するお役立ち情報

ヘルプデスクをRPAで効率化!導入のメリットと活用事例も紹介

企業におけるバックオフィス業務として必要不可欠な「ヘルプデスク」。ヘルプデスクの業務内容は、社内・社外からの問い合わせ対応から、システム運用、セキュリティ対策まで多岐にわたります。

しかし、ヘルプデスクは重要な業務であるにもかかわらず、業務負担の増加や人材不足といった深刻な課題を抱えています。

これらの課題を解決する手段の1つが、RPA(Robotic Process Automation)の導入です。最近では、RPAを導入してヘルプデスク業務の効率化に取り組む企業が増加しています。

しかし、RPAの導入にあたって以下のような疑問を抱く企業も少なくありません。

「RPAを導入するメリットはある?」
「本当にヘルプデスク業務をRPAで効率化できる?」

そこで本記事では、RPAを導入するメリットや活用事例、RPAでヘルプデスク業務を効率化するポイントについて解説します。本記事を参考にしながら、RPAの導入を進めていただければ幸いです。

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 1.ヘルプデスクが抱えている課題

ヘルプデスクが抱えている課題

まずは、ヘルプデスクがどのような課題を抱えているのかをみていきましょう。

 1-1.属人化による業務負担

ヘルプデスクは極めて重要な業務ですが、多くの企業ではヘルプデスク専門の人材を十分に確保できていません。

そのため、膨大な業務量に対して少人数で対応せざるを得なくなり、属人化が進む傾向にあります。

休暇や離職によって担当者が1人でも欠けると業務が回らなくなってしまう事例も多く、業務負担の軽減が課題となっています。

 1-2.人材不足による対応の遅れ

ヘルプデスクで特に重要な業務が、社内・社外から寄せられる問い合わせへの対応です。その中には急を要するトラブルも含まれていますが、人材不足の状況では対応に遅れが出てしまうこともあります。

ヘルプデスクの対応が遅れてしまうと、企業が円滑に運営できなくなったり、顧客からの重大なクレームに発展したりする恐れもあるため、人材不足問題の解消が急務です。

ココがポイント


ヘルプデスクの業務はスピーディな対応を求められているにも関わらず、対応案件数が多いため負担になっている

 1-3.一人あたりの対応範囲が広い

企業規模や事業内容にもよりますが、ヘルプデスクの業務は多岐に渡ります。

  • 技術的な質問に対する調査・回答
  • システムなどの使い方や操作方法の指導
  • トラブル対応・クレーム対応
  • パソコンやスマートフォンなどの機器管理
  • セキュリティ対策

また、IT関連のサポートだけでなく、社員からの幅広い悩みの相談窓口をヘルプデスクの担当者が担っている企業もあります。
担当者1人あたりの対応範囲が広すぎるので、自動化・効率化によって負担を軽減していかなければなりません。

 2.ヘルプデスクにRPAを導入するメリット

ヘルプデスクにRPAを導入するメリット

ここでは、ヘルプデスク業務にRPAを導入するメリットを3つご紹介します。

 2-1.業務負担の軽減

RPAは、人がパソコンを使って行う単純作業や定型業務を自動化できるツールです。データ入力やデータ集計といった作業に加えて、定型文による自動応答なども行えます。

ヘルプデスク業務で特に負担がかかるのは問い合わせ対応ですが、そのなかにはすぐに解決する簡単な問い合わせも多く含まれています。

そういった問い合わせを担当者が都度対応するのではなく、RPAに任せて自動化を計れば、担当者の業務負担を軽減できます。

 2-2.業務品質の向上

複数の担当者でヘルプデスク業務を行っていると、対応内容に少なからずバラつきが発生します。

同じ問い合わせに対して異なる回答があると、社員や顧客が混乱する恐れがあるので、対応内容はできるだけ統一すべきです。

ヘルプデスクの業務をRPAで自動化すれば、担当者によるバラつきが解消され、対応品質が向上します。

ココがポイント


対応内容が統一されるため、顧客や社員の混乱を防ぎやすい

 2-3.人件費の削減

ヘルプデスクの担当者を新たに雇おうとすると、人件費や教育費がかかります。また、昨今は日本全体で人材不足が深刻化しており、人を雇おうと思ってもなかなかよい人材が見つからない背景があります。

ヘルプデスク業務のためにRPAを導入するのにも当然コストはかかりますが、人を雇うよりは安価に抑えられるケースがほとんどです。

RPAはヘルプデスクだけでなく、会社全体の人件費削減に役立ちます。

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 3.ヘルプデスクにおけるRPAの活用事例

ヘルプデスクにおけるRPAの活用事例

ここでは、実際にヘルプデスク業務でどのようにRPAが活用できるのかをご紹介します。

 3-1.チャットボットによる自動応答

RPAを活用すると、質問に対して自動応答を行うチャットボットのようなサービスを提供できます。

よくある質問に対して事前に回答を用意し、RPAに教えておけば、質問者が入力したテキストの内容をもとにRPAが定型文を自動応答する仕組みです。

チャットボットによる自動応答が実現すれば、質問者の自己解決を促せるため、RPAを使ったヘルプデスク業務の自動化が可能です。

ヘルプデスクの担当者は、自動応答では解決できない難しい質問にのみ対応すればよくなるので、業務負担を軽減するのに役立ちます。

 3-2.メールの自動送信

RPAはメールの問い合わせに対しても自動応答ができます。上述したチャットボットと同様の流れで質問と回答を事前に用意しておき、定型文付きのメールに回答を転記して自動送信する形式です。

チャットボットやメールでの自動応答が実現すれば、365日24時間体制で問い合わせ対応ができるようになります。

素早い対応によって質問者の満足度が上がるだけでなく、担当者ごとの回答内容のバラつきも解消できます。

 3-3.問い合わせ内容の集計・分析

RPAは問い合わせへの自動応答だけでなく、問い合わせ内容の集計・分析にも活用できます。

たとえば、顧客からの不満や改善要望といった問い合わせ内容を自動で集計してグラフ化すれば、企業内で情報共有がしやすくなり、サービス力の向上が可能です。

また、どのような問い合わせが多いかを集計して、それに対する回答を用意しておけば、チャットボットやメールで自動応答できる範囲がさらに広がります。

ヘルプデスク業務のデータ分析を行っていない場合は、集計作業のRPA化がおすすめです。

 3-4.各種書類の自動発行

さまざまな書類の発行を行うヘルプデスク業務も、RPAを活用すれば多くの煩雑な手続きを自動化できます。

問い合わせ内容の問題解決に必要な書類を自動発行できるほか、別システムから各フォーマットにデータを出力する工程までRPA化できます。

担当者は書類内容の確認や押印で済むため、データの転記作業中にうっかり起こしやすい記入ミスを防げるのもメリットです。

 4.ヘルプデスクをRPAで効率化するポイント

ヘルプデスクをRPAで効率化するポイント

ここでは、ヘルプデスク業務をRPAで効率化するためのポイントを2つご紹介します。

ぜひ、自社にRPAを導入する際の参考にしてください。

 4-1.まずは自動化する業務を選定する

基本的に、RPAで自動化できる作業は手順やルールが明確に決まっている業務に限られます。どのような業務でも自動化できるわけではないので、RPA化する業務の選定が重要です。

まずはヘルプデスクの担当者が行っている業務を一通り洗い出し、各業務の細かい作業内容やかかっている工数などを調査していきましょう。

上述したヘルプデスクの活用事例以外にも、RPAで自動化できる業務は数多くあります。

 4-2.登録データの整備をする

活用事例として紹介した通り、ヘルプデスクにおけるRPAの活用方法は問い合わせへの自動応答が中心です。

その際に、よくある質問やそれに対する回答内容などのデータを登録する作業が必要ですが、それらのデータは定期的に整備しなければなりません。

自動応答できる質問を追加したり、回答内容をより分かりやすい文言に変更したりする形で常に改善を重ねていけば、ヘルプデスクにおけるRPAの導入効果を最大限に得られます。

ココがポイント


RPAは導入すればすぐに業務を自動化できるわけではなく、定期的なメンテナンスが必要

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