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RPAのセキュリティ対策とは?セキュリティリスクやRPAツールの選び方

さまざまな定型業務を効率化させるツールとして、RPAが人気を集めています。RPAツールなら業務の自動化を実現できる一方で、システム処理すらも自動化してしまうため、気づいたときにはさまざまなセキュリティリスクやトラブルが発生している事例があるのも事実です。

そのため、RPAツールを運用するときは、セキュリティリスクを把握したうえでそれぞれ対策を企てる必要があります。

この記事では、RPAのセキュリティリスクとは何か、セキュリティ対策やリスクを回避したい方に向けてRPAツールの選び方を解説します。

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 1.RPAの利用で起こるセキュリティリスクとは

1.RPAの利用で起こるセキュリティリスクとは

定型業務の効率化に役立つRPAツールは、作業手順を代行させる性質から、アクセス権限などを付与する必要があります。

そのため、いわばRPAツール自体がある種のセキュリティホールになり、RPAシステムのハッキングによってさまざまなデータにアクセスされてしまう可能性も否定できません。

とはいえ、外部的な犯行によるリスクはごく限られています。RPAツールのセキュリティリスクとして知られる代表的なトラブルは以下のとおりです。

  • ハッキングでデータベースにアクセスされる
  • RPAツールの誤作動
  • ロボットが停止
  • 内部犯行によるロボットの不正操作
  • アクセス権限の漏洩
  • シナリオ設定のミス
  • RPAシステムの属人化

ここでは、RPAの利用で起こるセキュリティリスクについてそれぞれ紹介します。

 1-1.ハッキングでデータベースにアクセスされる

RPAのセキュリティ関連で大きなトラブルが起きる事例に、「ハッキングによるデータへの不正アクセス」が挙げられます。RPAツールはその性質上、業務手順を自動化するうえでデータベースや自社システムなどの操作権限を付与しなければなりません。

その結果、サイバー攻撃などを受けて乗っ取られてしまうと、RPAツール自体がさまざまなシステムにアクセスできる状態になってしまいます。

赤の他人に機密データへアクセス権限を付与するようなもので、さまざまな情報漏洩のきっかけになってしまうのがRPAツールのセキュリティリスクです。

 1-2.RPAツールの誤作動

RPAツールの誤作動も、セキュリティ面に大きなリスクを生み出す要素のひとつです。RPAツールは原則として設定された作業を繰り返す仕組みのため、誤作動を起こすことはほとんどありません。

しかし、操作画面に何らかのポップアップが表示されたり、普段とは違うUIになったりしたとき、シナリオの設定方法によっては意図しない動作を繰り返してしまう恐れがあります。

その結果、普段と同じ繰り返し手順をしていても、まったく異なる動作をしてしまうため、万が一のセキュリティトラブルを招くリスクがあります。

 1-3.ロボットが停止

RPAツールのロボットが停止した結果、業務全般がストップしてしまうセキュリティリスクが存在します。場合によっては会社全体の業務が止まってしまう事例もあり、ロボットが停止しないように適宜メンテナンスを加える必要があります。

また、何か業務フローの変更で異常やエラーが発生しそうなら、処理テストを行って想定される問題を事前に解決できるよう努めなければなりません。

 1-4.内部犯行によるロボットの不正操作

内部犯行によるロボットの不正操作も、セキュリティリスクとして知られる原因のひとつです。RPAツールにはさまざまなアクセス権限が付与されていることも多く、RPAツール自体の管理がおろそかだと、内部の人間が簡単に操作できてしまいます。

その結果、自社の機密データやデータベースにアクセスするログイン情報も、RPAツールを通して知られてしまいます。場合によっては、経理などのデータを書き換えて取引情報や給与計算などを改ざんされてしまう可能性も。

内部犯行によるロボットの不正操作を防ぐため、RPAツールを利用する環境自体のセキュリティリスクも気を配らなければなりません。

 1-5.アクセス権限の漏洩

RPAツールのアクセス権限が漏洩してしまうのも、不正利用におけるリスクのひとつです。たとえば、デスクトップ型RPAツールを利用している場合は、導入した端末を操作するアクセス権限が漏洩してしまうケースが挙げられます。

アクセス権限の漏洩はRPAツール自体がもたらすセキュリティリスクではないものの、RPAにさまざまな権限付与を行っている場合は、RPAツール自体にアクセスする方法を厳格に管理する必要があります

 1-6.シナリオ設定のミス

シナリオ設定のミスによって、RPAツールが重大なセキュリティホールとなってしまう事例もあります。シナリオとは、RPAロボットが動作する手順書のようなもので、RPAロボットはシナリオの設定に沿って作業を繰り返し行います。

そのため、シナリオ自体に設定ミスがあると、正しい業務を遂行できないリスクがあります。たとえば、給与計算をRPAツールで自動化していても、肝心の計算方法にミスがあれば正確な給与が払えず、大きなトラブルに発展してしまう可能性も。

RPAツールの初期設定を行うときは、シナリオ作成に問題がないか十分な確認作業が大切です。

ココがポイント


RPAツールは一度設定すれば繰り返し作業を正しく行う者の、設定自体にミスがあるヒューマンエラーのリスクに気をつける必要がある

 1.7.RPAシステムの属人化

RPAシステムが属人化してしまい、誰も適切な管理ができなくなってしまうのも、セキュリティリスクのひとつです。RPAツールは設定した手順を繰り返し行うシステムですが、使用しているツールのUIなどが変わってしまうと、意図しない動作を繰り返してしまうリスクがあるのも事実です。

本来であればそのような状況を改善するべく適宜メンテナンスをする必要があるものの、RPAシステムを管理できる人材がいなくなると、対策できなくなり大きなセキュリティリスクになってしまいます。

また、RPAシステムの属人化だけでなく、既存業務を進められなくなるブラックボックス化も問題視される理由のひとつです。RPAツールを導入するときは、システムを適切に管理できる人材の配備や、自動化した手順をマニュアル作成しておくなどの対策が求められます。

 2.RPAのセキュリティ対策とは

2.RPAのセキュリティ対策とは

RPAツールにはさまざまなセキュリティリスクがあるため、それに伴った対策が求められます。RPAのセキュリティ対策では、以下のような方法が挙げられます。

  • 使用権限を細かく分けて管理する
  • 操作ログを取得する環境を整備する
  • メンテナンスを行って常に最新環境に対応する

ここでは、RPAのセキュリティ対策について、リスク回避する方法を紹介します。

 2-1.使用権限を細かく分けて管理する

RPAツールのセキュリティ対策に、使用権限を細かく分けてツールやロボットを管理する方法が挙げられます。たとえば、「経理部門では経理業務に関するRPAツールやロボットのみ操作できるようにする」などです。

別部門の業務まで一括で操作できるようなアクセス権限を付与していると、内部犯行によるRPAツールの不正操作によって、データの書き換えなどが起きてしまうリスクがあります。

個別に使用権限を分ければ自分の担当部署で知り得る範囲でしかアクセス・操作できないため、RPAのセキュリティリスクを大幅に低減することが可能です。

 2-2.操作ログを取得する環境を整備する

RPAツールのセキュリティ対策として、操作ログを適宜取得できる環境の整備も役立ちます。RPAツールの操作履歴が残らないと、誰が操作したのか分かりづらく、そのような環境は不正行為を招いてしまうリスクがあります。

一方で、操作ログを取得できる環境を整備し、それを周知すれば内部犯行などによる不正操作を防ぐ効果が期待できます。また、万が一外部からの不正アクセスがあったときも、早期発見や原因究明に役立つのもメリットです。

 2-3.メンテナンスを行って常に最新環境に対応する

RPAツールを活用するときは、定期的なメンテンナスで常に最新環境へ対応することもセキュリティ対策の一環です。メンテナンスを怠ると意図しない動作を繰り返してしまい、業務全般がストップしてしまうリスクも発生してしまいます。

一方で、RPAツールを細かく管理すれば、野良ロボットの発生や管理漏れ、対応遅れによる誤作動を防ぐ効果が期待できます。RPAツールは導入すれば終わりのソフトウェアではなく、定期的なメンテナンスで調整が必要なシステムです。

そのため、最新の環境に対応しているかどうか、RPAツールを適宜メンテナンスするのをおすすめします。

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 3.セキュリティリスクを回避しやすいRPAツールの選び方

3.セキュリティリスクを回避しやすいRPAツールの選び方

RPAツールには権限の付与などさまざまな面からセキュリティリスクがあるのも事実です。そのため、セキュリティリスクを回避しやすいRPAツールを選ぶと、対策の手間を省けるメリットがあります。

ここでは、セキュリティリスクを回避しやすいRPAツールの選び方について解説します。

 3-1.ツールの種類で選ぶ

RPAツールには、大きく分けて「サーバー型」「デスクトップ型」「クラウド型」の3種類が存在します。「サーバー型」は自社サーバーなどオンプレミス型で開発するRPAツールで、自社サーバーのセキュアを確保する必要があるものの、社内犯行を防ぎやすいなどセキュリティを確保しやすいのがメリットです。

一方で、「クラウド型」はSaaSタイプでシステム更新などが自動的に行われるため、メンテナンス不足によるロボットの誤作動などを防ぎやすいメリットがあります。

最後に「デスクトップ型」はパソコン1台ごとに導入するRPAツールで、パソコン自体を安全に管理・運用すれば、セキュリティを担保しやすくなっています。また、デスクトップ型はスポット的に導入できるため低コストで、管理手法や端末を一元管理しやすく、中小企業でも人気を集めている形態です。

 3-2.開発のしやすさで選ぶ

RPAツールのセキュリティリスクが気になる方は、シナリオ開発のしやすいツールを選ぶのをおすすめします。たとえば、ノーコード型やローコード型なら、RPAツールのシナリオ開発にかかる手間を抑えられるため、ロボットの誤作動を招きにくいのがメリットです。

また、設定ミスによるトラブルも発生しにくく、自社のITリソースに自信がない場合は開発のしやすさに目を向けてみましょう

先述した「サーバー型」などは高性能な一方で、自社のIT人材・リソースが必要不可欠です。「クラウド型」はサポートが濃密なサービスがあるものの、自動化できる範囲がWebサービスに限られます。

「デスクトップ型」は端末一台単位で開発しやすいほか、濃密なサポートを提供しているベンダーもあり、なかには開発自体を外注できる製品も少なくありません。また、ツール一つひとつを個別導入しやすく、「サーバー型に比べて開発しやすくコストが安い」「クラウド型に比べて稼働できる範囲が広い」などのメリットもあります。

 4.RPAのセキュリティリスクを最小限に抑えるならプロにご相談を

4.RPAのセキュリティリスクを最小限に抑えるならプロにご相談を

RPAツールには権限付与などさまざまな関係性からセキュリティリスクが発生してしまいます。そのため、社内の不正アクセスを防ぐ取り組みや、外部アクセスによる被害を防ぐ仕組みを導入するのがベストです。

とはいえ、場合によってはシナリオ開発のミスやメンテナンス忘れなど、ヒューマンエラーによるセキュリティリスクが発生してしまうのも事実です。そのようなときは、オーダーメイドでプロが設計・開発・導入・運用サポートまで行う「RaBit」までご相談ください。

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