日々患者の健康と向き合い、私たちの生活を支えている病院やクリニックなどの医療現場では、人手不足が深刻化しています。そんな背景から、業務効率化ツールであるRPAが注目を集めるようになりました。
しかし、医療業界でRPAツールを導入するにあたって、「RPAを導入するメリットはあるのか?」「実際にどのような業務を自動化できるのか?」と疑問を感じている方も少なくありません。
そこで本記事では、RPAツールに関する基礎知識や医療業界での活用事例、メリットなどをご紹介します。
最後に医療業界向けRPAツールの選び方についても解説しますので、RPAに興味のある医療業界の方はぜひご覧ください。
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1.医療現場の業務効率化に役立つRPAツールとは?
「RPA(Robotic Process Automation)」とは、人がパソコンで行っている定型的な業務を自動化できるツールです。手順やルールが明確に決まっており、自分で考えて判断する必要がない業務であれば、RPAのシステムで作業を自動化きます。
RPAはソフトウェア型のロボットであり、パソコンやサーバーにインストールするか、インターネットを通じて利用できます。
今では「デジタルレイバー(仮想知的労働者)」と言われるほど世の中に浸透しており、RPAを人の代わりの労働力として採用する事例が増えている状況です。
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2.病院やクリニックにおけるRPA活用の具体例
少子高齢化が進む日本では、多くの業界で人手不足が深刻化しており、医療業界も同様です。そのため、業務効率化を目的として病院やクリニックでRPAツールを導入する事例が増えています。
ここでは、医療業界のどのような業務をRPAで自動化できるのかをご紹介します。
2-1.医事・薬剤に関する業務
電子カルテへの入力や関係書類の作成、医薬品や備品の発注など、医療現場では日々多くの事務作業を行っています。
こういった事務作業の多くは、単に情報を転記するだけであったり、同じ作業を定期的に繰り返すだけであったりと、必ずしもスタッフがやる必要のない作業も少なくありません。
そこでRPAを活用すれば、一定手順の転記作業を完全にシステム化できます。RPAはあらかじめ教えられた手順やルールに則ってパソコンを操作するため、データ入力や書類作成を自動化できます。
また、「患者数の統計や手術件数の抽出といったデータ集計」「インターネットでの医薬品情報の収集」など広い事務作業もRPA化が可能です。スタッフの負担軽減に大きく役立つと評判を集めています。
2-2.患者支援に関する業務
RPAでは、患者支援に関する業務も自動化できます。予約情報の管理や紹介状の作成、開示要求に基づいたカルテの自動印刷などの業務で、RPAを活用している医療現場が多くなっています。
また、医療事務で特に手間がかかっているのがレセプト(診察報酬明細書)の作成です。レセプトには、患者ごとにいつ、どのような診療を行ったのかを細かく記載しなければなりません。
そこでRPAを活用すれば、レセプトの自動作成やチェックも自動化できるため、医療事務の負担を大きく軽減した事例があります。
2-3.総務・人事に関する業務
RPAは、勤怠状況の集計やスタッフ情報のデータ登録といった総務・人事業務でも活用できます。特に、スタッフの長時間労働が社会的な問題となっているため、残業時間の管理は厳重に行わなければなりません。
RPAは残業時間の集計だけでなく、既定の時間を超過しそうな場合にアラートを出すシステムも自動化が可能です。
また、人手不足に悩む医療業界では新たな人材の採用が重要な取り組みとなっていますが、RPAを使えば採用業務の一部を自動化できます。
たとえば、求職者へのスカウトメールの送付や面接日程の通知といった業務もRPA化できるので、採用を効率的に進められます。
ココがポイント
RPAは組み合わせ次第でさまざまな定型業務を自動化できる
2-4.経理業務
RPAは経理業務の自動化にも適しています。たとえば、経理システムへのデータ入力、発注書や請求書の発行を自動化すれば、経理担当者の負担を軽減できるだけでなく、転記ミスや漏れを防ぐ効果も期待できます。
経理業務はお金を扱う関係上ミスが許されないため、RPAによる自動化が効果的です。
また、月次の収支レポートの作成といった経営管理に必要な書類もRPAで自動作成できます。月末や年度末に担当者が多くの時間を割く必要がなくなり、素早く経営状況を確認できるのもメリットです。
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3.医療現場でRPAを導入するメリット
医療現場でRPAを導入すると、業務負担の軽減やミスの防止、コスト削減といったメリットを得られます。
医療現場でRPAを導入するメリットについて、詳しくご紹介します。
3-1.スタッフの業務負担を軽減できる
医療現場のスタッフは人手不足のなかで医療業務と事務作業の両方をこなしており、相当な業務負担がかかっています。医療現場は小さなミスが大きな事故になりかねない環境のため、できる限りスタッフの負担を軽減しなければなりません。
RPAを導入して事務作業を自動化すれば、スタッフの身体的・精神的な負担を大幅に軽減できます。
その結果、スタッフが医療業務により集中できるようになり、ミスの削減やサービスレベルの向上などのメリットを得た事例も存在します。
3-2.医療事務のミスを防止できる
RPAが得意としているのは、データ入力や集計といった単純作業です。RPAは単純作業をミスなく延々と繰り返せますが、スタッフはRPAのように作業を繰り返せません。
なかには、疲れや不注意によって人によるミスが発生してしまう事例も。
医療現場の事務作業は、ちょっとしたミスが重大なトラブルを招く場合もあります。ヒューマンエラーによるミスを予防できる点も、RPAを医療現場に導入する大きなメリットのひとつです。
ココがポイント
RPAは設定した手順をミスなく繰り返すため、転記ミスなどで数値に差異が発生する心配はゼロ
3-3.人件費や採用費などのコストを削減できる
RPAを医療機関に導入すれば、コスト削減にもつながります。たとえば、従来はスタッフが残業で対応していた事務作業を自動化すれば、スタッフの残業時間が減ってその分の人件費を削減できます。
また、事務作業を担当するスタッフを新たに雇う必要もなくなるので、人件費自体のコストカットも可能です。
RPAの導入によって浮いたコストは、医療業務に携わるスタッフを採用したり、設備投資に回したりと、よりよいサービスを提供するための原資にできます。
4.医療業界向けRPAツールの選び方
RPAツールにはさまざまな種類があります。医療業界にRPAを導入するメリットを最大限に得るためには、病院や医療現場、診察所など利用シーンに適したツールの選定が重要です。
ここでは、医療業界向けにRPAツールの選び方についてご紹介します。
4-1.現場のシステムに対応したRPAを選ぶ
医療現場には、電子カルテを始めとする専門的なシステムが導入されているケースがほとんどです。それらのシステムを使った業務を自動化するときは、RPAツールとの互換性を必ず確かめるのをおすすめします。
たとえば、RPAツールには「デスクトップ型」「サーバー型」「クラウド型」と主に3種類のシステムがあります。
デスクトップ型やサーバー型はRPAツールをパソコンやサーバーにインストールして使用する方式であり、インストールされたデバイスで操作できるシステムであれば自動化できます。
しかし、クラウド型はインターネットを通じてRPAツールを使用する方式であり、Webブラウザ上で動くシステムしか自動化できません。
現場のシステムにミスマッチなRPAツールを選択してしまうと、導入コストだけがかさみ、正しく運用できなかった事例も存在します。このように、RPAツールによって機能が異なるため、現場のシステムに対応したツールの選定が大切です。
4-2.シンプルで使いやすいツールを選ぶ
医療現場に導入するRPAツールは、なるべくシンプルで使いやすいシステムの選定がおすすめです。医療現場で働くスタッフのなかには、ITリテラシーがあまり高くない人も含まれています。
どのような人でも無理なく使えるツールを導入しなければ、次第に使われなくなってしまったり、設定ミスによってトラブルが多発したりする恐れも。
RPAツールには、無料トライアル期間を設けており、事前に操作性を確認できるソフトも存在します。導入する前に必ず無料トライアルを活用し、実際に使用するスタッフが操作できるかテストするのをおすすめします。
4-3.サポート体制の手厚いRPAを選ぶ
RPAツールの開発元によって、サポート体制の充実度は大きく異なります。できるだけ手厚いサポートを受けられるRPAツールを選んでおけば、導入後に失敗するリスクを抑えられます。
医療現場の業務には、少しでもストップすると大きなトラブルになるシステムも少なくありません。
RPAツールの設定ミスや操作ミスによって業務が停止してしまった際に、すぐに復旧できなければ関係者に迷惑をかけてしまう恐れがあるため、事前の対策が重要です。
サポート体制が充実しているRPAツールなら、万が一トラブルが起きてしまった場合もすぐに対応してもらえます。医療現場の業務を止めないためにも、どのようなサービスを受けられるのかを必ず確認しておきましょう。
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5.まとめ
今回は、医療業界でのRPAツールの活用について紹介してきました。人手不足が深刻化している医療業界において、RPAツールによる事務作業の自動化は効果的な改善策のひとつです。
「事務作業のせいで残業時間が長くなってしまう」「事務作業のミスがなくならない」といった悩みを抱えているのであれば、RPAツールの導入を検討してみてはいかがでしょうか。
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