RPA(Robotic Process Automation)は、近年注目を集めている技術です。RPAツールを活用することで、これまで手作業で行っていた定型業務を自動化し、業務効率を大幅に向上させられます。
とはいえ、RPAツールを実際に活用するには、シナリオと呼ばれる手順書のような設定を行わなければなりません。製品によっては、RPAを動かすためにある程度の学びを得なければ行けないのも事実です。
この記事では、「RPAを学ぶにはどうすればいいか分からない」と頭を悩ませている方へ向けて、RPAの学習方法を解説します。RPAの学習におすすめなサービス+製品についても紹介しますので、あわせてご参照ください。
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1.RPAとは
「RPA(Robotic Process Automation)」とは、ソフトウェアロボットが人間の代わりにパソコン操作を自動化する技術です。RPAツールを活用すれば、あらかじめ設定したルールに従って、「データ入力・収集」「データの転記」などを自動化できます。
その性質から、ルール化できる定型業務の自動化に適しており、近年では多くの企業で導入が進められているシステムです。
1-1.RPAを学ぶ人が増えている理由
RPAを学ぶ人が増えている背景に、日本が抱える「少子高齢化による労働力不足」の課題が挙げられます。人手不足の問題が顕著になりつつある昨今では、単純な作業や定型業務の負担が問題視されているのも事実です。
そこで、RPAをフル活用して単純作業を自動化すれば、業務負担を軽減して人間はより生産性の高い仕事に注力できるようになります。RPAツールはスキルに自信がない方でも活用でき、ITリテラシーが高くない人でも扱いやすいため、RPAの導入を検討する企業も増加傾向です。
しかし、RPAはソフトウェアの設定を一度完了すれば簡単に業務を自動化できるものの、最初の初期設定に一定のスキルが求められます。
製品によって初期設定方法は異なり、「マウスの動きを保存して繰り返す簡単な仕組み」「マウス&ドラッグのノーコード/ローコード」「プログラミングによる直接的なシナリオ作成」などさまざまです。
なかには、「オーダーメイド」で完全に制作の手間を省ける製品もありますが、導入したソフトウェアによっては自身で設定する必要があります。そのため、RPAを学ぶにはどうすれば良いか頭を悩ませる人も少なくありません
2.RPAを学ぶ4つの方法
RPAを学ぶ方法には、大きく分けて以下4つの方法があります。
- オンラインサービス
- 講座や研修
- YouTubeや書籍
- ツールの無料体験
ここでは、RPAを学ぶ4つの方法についてそれぞれを解説します。
2-1.オンラインサービス
オンラインサービスでRPAを学ぶ方法には、「動画配信コンテンツ」と「リアルタイムの講座」があります。RPAベンダーが提供する無料のコンテンツも豊富にあり、手軽に学習を始められるのが魅力です。
書籍と違って、実際の操作画面を見ながら進められるため、動きや手順が分かりやすいメリットもあります。動画配信などのオンラインサービスであれば、時間や場所を問わず自分のペースで学習できるうえに、分からないポイントもじっくりと見返せます。
リアルタイムのオンライン講座なら、チャット・テレビ電話による質問も可能なため、自社オフィスで疑問点をすぐに解決できるのも魅力です。
2-2.講座や研修
講座や研修でRPAを学ぶ方法には、「自社内でプロから直接研修」「セミナーへ出席して講座を受ける」などがあります。RPAのプロから直接教えてもらえるのがメリットで、理解度に合わせて講義が進み、レスポンスの良い質疑応答も行えます。
また、ほかの参加者と交流できるため、モチベーションを維持しやすいのも魅力です。一方で、プロから直接講座・研修を受ける背景もあり、ほかのRPA活用方法を学ぶ手段に比べると費用が高くなります。
2-3.YouTubeや書籍
YouTubeや書籍でRPAを学ぶ方法には、「開発元ベンダーの動画解説を見る」「RPAの書籍を活用する」などがあります。YouTubeや書籍は開発元ベンダーが設定方法を公開しているケースもあり、自社が活用している製品に特化した知識を得やすいのも魅力です。
また、公開コンテンツによっては、求めている設定方法を手順化された形で学べるためスムーズに社内で実装できるメリットもあります。
自分が知りたいことをピンポイントで学べるのがYouTubeの魅力ですが、動画が公開されていなかったり、体系的に学べなかったりするため書籍をチェックするのもポイントです。ただし、書籍やYouTubeは質問が難しいほか、書籍の記載内容が現行バージョンとマッチしていないなどの課題もあります。
2-4.ツールの無料体験
導入するRPAツールが定まっている状態でRPAを学ぶには、「ベンダーが提供するツールの無料体験」「コンサルティングサービス」などを受けるのがおすすめです。RPAツールの多くは無料体験が実施されているほか、格安で講習・運用サポートを受けられるベンダーも多くなっています。
利用できる期間に制限はあるものの、実際にツールを活用しながら学習できるため、本格的なRPAを学ぶには特におすすめです。
UIや操作性はソフトウェアによって異なるものの、システムの本質部分はほとんどのRPAツールで共通しています。使用感や「できること」さえ分かれば、同じような作業を別のRPAツールでも自動化できます。
ココがポイント
RPAツールの動作を確定する手順書(シナリオ)を制作する方法はツールによって千差万別のため注意
3.RPAの学習に向いている人の特徴
RPAツールは定型業務の自動化や業務効率の改善におすすめですが、すべての人が学習に向いている訳ではありません。RPAの学習に向いている人には、以下のような特徴があります。
- 業務改善に興味がある
- コミュニケーションが得意
- 物事を論理的に考えられる
ここでは、RPAの学習に向いている人の特徴を解説します。
3-1.業務改善に興味がある
言われた通りに黙々と作業をこなす人よりも、「どうすればさらに早く、簡単にできるか」と考える人がRPAの学習に向いています。RPAは、業務効率化や自動化を実現するためのツールであり、常に改善策を模索する姿勢が重要です。
また、業務も日々進化しており、RPAツールを試せる新しい業務や活用方法も生まれているかもしれません。常に社内へアンテナを張り、「日々の業務の中で改善点を見つけてRPAで解決したい」と積極的に業務を効率化していく意欲が大切です。
3-2.コミュニケーションが得意
実務でRPAを活用する際は、さまざまな立場の人とコミュニケーションを取らなければなりません。たとえば、RPA化したい業務の担当者から現状の課題や要望を聞き出す必要があります。
加えて、開発したRPAツールを現場に導入する際には、操作方法を分かりやすく説明する必要があります。ITに詳しくない現場担当も多いため、困りごとを聞き出して理解したり、RPAを開発するための技術的なことを分かりやすく説明したりする力が必要です。
また、RPAツールが正常に動作しない場合、原因を特定するために、IT部門やRPAツールのベンダーと連携する必要も出てきます。そのため、相手の立場や知識レベルに合わせて、適切な言葉でコミュニケーションを取る能力が求められます。
3-3.物事を論理的に考えられる
RPAを開発するためには、現状の業務を分析し、どのような手順で自動化できるのかを論理的に考える必要があります。RPAツールは、あらかじめ設定されたルールに従って動作するため、順序立てて物事を考え、正確に指示を出すことが重要です。
また、RPAツールが期待通りに動作しない場合も、原因を特定して解決策を導き出す必要があります。それには論理的な思考が欠かせず、問題の原因を分析・仮説・検証を経て解決策を実行するプロセスが求められます。
そのため、RPAを学ぶには物事を論理的に考えられる能力が大切です。
4.RPAエンジニアの仕事内容
RPAエンジニアは、RPAツールの導入から運用まで、一連のプロセスに関わる重要な役割を担っています。RPAエンジニアの仕事内容は、主に以下の3つに分けられます。
- 導入範囲や対象業務の検討
- ロボットの構築
- 修正・改善
ここでは、RPAエンジニアの仕事内容を解説します。
4-1.導入範囲や対象業務の検討
RPAエンジニアは、クライアントや自社企業の業務内容をヒアリングし、「RPAの導入範囲」「対象業務」を検討します。
具体的には、クライアントの現状の業務フローを把握し、どの業務をRPAで自動化するのが効果的かを分析します。また、RPA導入によって期待できるコスト削減や業務効率化、品質向上などの効果を具体的に示すのも大切です。
現場のITリテラシーを加味して、どのような業務に、どのようなRPAツールを導入するのか最適な導入計画を立案します。
4-2.ロボットの構築
RPAエンジニアは、ヒアリング内容や検討結果をもとに、RPAツールを使ってロボット(自動化プログラム)を開発します。なかには、プログラミング不要でロボットを作成できるRPAツールもあります。
しかし、より複雑な業務を自動化する場合や、特定のシステムとの連携が必要な場合は、プログラミングの知識が必要です。開発したロボットは、テスト環境で動作確認を行い、問題があれば修正を繰り返します。
4-3.修正・改善
RPAエンジニアは、RPAツール導入後もロボットの動作状況を監視し、必要に応じて修正・改善を行います。
導入直後は想定外のエラーが発生したり、業務プロセスの変更に伴いロボットの動作を変更する必要が生じたりすることがあります。また、自動化した手順に含まれるシステムのUIが変更されるだけでも、動作不良を起こしてしまう可能性が否定できません。
そのため、RPAツールの動作状況を逐次確認して、問題があれば修正・改善する手順が必要です。一度自動化した業務手順も、あらためて見直すと効率化できる可能性もあるため、業務手順を見直して改善する取り組みも大切です。
5.RPAエンジニアに必要なスキル
RPAツールの導入・運用に求められるRPAエンジニアのスキルとして、以下の能力が求められます。キャリアアップにもつながるため、RPAを学びたい方はぜひチェックするのをおすすめします。
- Microsoft Excel・Accessのスキル
- ITプラットフォームのスキル
- HTMLのスキル
- 業務分析のスキル
ここでは、RPAエンジニアに必要なスキルを解説します。
5-1.Microsoft Excel・Accessのスキル
Microsoft Excel・Accessは、多くの業務でデータ管理に使われているツールです。RPAツールはMicrosoft Excel・Accessなどと連携して動作させる事例が多いため、基本的な操作方法や活用方法を学んでおくと好ましいとされています。
RPAツールを導入する前に、現行のデータがどのように集計・分析されているかを把握するためにも、Microsoft Excel回りの理解度が大切です。その際に、Microsoft Excelを効率化するためのプログラミング言語「VBA」を学ぶのもおすすめです。
VBAを学ぶのは必須ではないものの、知っておくと業務効率化に役立ちます。
5-2.ITプラットフォームのスキル
RPAはパソコン上で行うあらゆる業務が適用の対象になるため、幅広い環境に対応しなければなりません。
具体的には、「WindowsやmacOSなどのOS」「クラウドサービス」「ネットワーク」「セキュリティ」などに関する知識が必要です。また、RPAツールはさまざまなシステムと連携するため、各ソフトウェアにおけるプラットフォームの操作手順も理解する必要があります。
5-3.HTMLのスキル
HTMLはWebサイトを制作するときに使われる言語です。RPAツールの開発でも、Webサイトから情報を取得したり、Webアプリケーションを操作したりする際に求められます。
HTMLの構造やタグ、CSS(スタイルシート)の基本的な知識があれば、「Webスクレイピング(Webサイトから情報を自動収集する技術)」「Webアプリケーション操作の自動化」が可能です。
5-4.業務分析のスキル
RPAツールを適切に活用するためにも、業務内容を分析するスキルが求められます。RPAツールはさまざまな業務に適用できるため、既存業務の手順・課題を理解して「ムダがないか」「どこにRPAを導入するのが効果的か」などを考える取り組みが必要です。
そのためには、業務プロセスを可視化し、ボトルネックとなっている箇所やRPAで代替可能な作業を見つけ出すスキルが求められます。また、RPA導入による効果を予測し、投資対効果を算出することも重要です。
6.RPA学習におすすめのサービス5選
RPAツールの学習には、RPAベンダーが提供している学習サービスを利用するのもポイントです。RPAベンダーが自社製品の取り扱い方法を解説しているため、学ぶのに必要なポイントを押さえているほか、適切にツールを導入しやすくなっています。
とはいえ、それ以外にもRPAを学習できるエンジニア向けサービスは多数登場しています。RPA学習におすすめのサービスは以下のとおりです。
- UiPath アカデミー
- WinActor
- BOOTCAMP for RPA
- AVIVA PRO
- Blue Prism
ここでは、RPA学習におすすめのサービスの詳細をそれぞれ解説します。
6-1.UiPath アカデミー
「UiPath アカデミー」は、無料で学べるRPAプロフェッショナル育成プログラムです。「UiPath Platform」について学習でき、初めてのソフトウェアロボットを開発する工程を学べます。所要時間は4時間ほどです。
RPAのスターター向けやデベロッパー向けなど多種多様なトレーニングコースがあり、いずれも無料です。UiPath製品を使ったRPAツールの導入を考えている場合は、特におすすめの学習方法だと言えます。
6-2.WinActor
「WinActor」は、業務効率化を進めるための無料セミナーを定期的に行っているRPAベンダーです。NTTグループで開発されたRPAツールで、ユーザー同士でRPAの知識を交換するユーザーフォームや、知識レベルを図る「RPA技術者検定」も実施しています。
WinActor入門講座なら無料で講習できるほか、60日間使えるライセンス付きの「WinActorオンライン研修(有料)」は、それぞれの基礎知識や求めているRPA化範囲に応じた知識を学べます。
6-3.BOOTCAMP for RPA
「BOOTCAMP for RPA」は、3か月でRPA人材を育成することを掲げた有料のコーチング式コンサルタントサービスです。マンツーマンで最適なカリキュラムを構築し、オンラインで基礎から実践知識まで豊富にレクチャーしてもらえます。
分からないことはいつでもプロに相談でき、RPAの内製を3か月で目指せる人材育成を実現します。学習にはWindows標準搭載のRPAツールを活用するため、ブートキャンプの内容以外にコストが掛からないのもポイントです。
6-4.AVIVA PRO
「AVIVA PRO」は、パソコンスクールとしてWebエンジニア・プログラマー向けサービスを提供する、有料のパソコンスクールです。フロントエンジニアやサーバーサイドエンジニアなど本格的な知識を学べるため、得たノウハウをRPAを学ぶために活かせます。
学習内容は本格的なITスキルとなり、RPAツール以外のさまざまなスキルで業務効率化を目指したい人にもおすすめです。RPAエンジニアとしてだけでなく、ITエンジニアとして活躍したい人にもおすすめのサービスだと言えます。
6-5.Blue Prism
「Blue Prism」は、幅広い業界で活用されているRPAツールです。「Blue Prismラーニングエディション」として、180日間まで無料でBlue Prismについて学べるプログラムが提供されています。
オンライン上でトレーニングを受講できるほか、「Blue Prism」の認定制度を受けられるのもポイントです。認定トレーニングパートナーはオンライン上でも提供されるため、自宅やオフィスにいながら学習・資格取得を進められます。
7.RPAの導入なら「RaBit」にご相談ください
RPAツールは定型業務の自動化に役立つシステムで、近年多くの企業で導入が進められています。その背景から、RPAの導入を検討しているものの学ぶにはどうすれば良いか分からず、いまいち手を出しあぐねている方もいるかもしれません。
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