企業戦略を打ち立てるうえで、経営企画部門の存在は欠かせません。しかし、多くの企業で経営企画部門の人手不足が課題視されており、単純作業が負担だと頭を悩ませる事例も多くなっています。
そこで、経営企画部門の事務作業を効率化して、人手不足問題を解消できるRPAツールが評判を集めています。
この記事では、RPAツールで経営企画部門の業務をどのように効率化できるのか、現状と課題を振り返ったうえで解説します。RPAツールを経営企画部門に導入するメリットから、導入の流れについても触れていますので、あわせてご参照ください。
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1.経営企画部門の現状と課題
企業の成長戦略を担う経営企画部門は、多岐にわたる業務を抱え、常に変化への対応が求められる部署です。近年では、人材不足や長時間労働といった課題も深刻化しており、業務効率化が急務となっています。
経営企画部門が抱える現状の課題は、以下のような問題があげられます。
- 業務内容が多岐にわたる
- コミュニケーション能力が問われる
- 人手不足に陥りがち
1-1.業務内容が多岐にわたる
経営企画部門の業務は「中長期的な経営戦略の立案」「新規事業の企画や既存事業の見直し」「経営会議の運営・資料作成」「各部門調整や経営層の意思決定サポート」など、多岐にわたります。
そのため、経営企画の担当者は幅広い知識やスキルが求められるのはもちろん、常に膨大な量のデータを資料化する事務作業も必須です。市場調査やデータ分析、資料作成や関係部署との調整など、多くの業務を同時並行で進める必要があり、担当者には大きな負担がかかります。
そのため、経営企画部門では多岐にわたる業務全般を効率化する手法として、一部事務手続きのRPA化が人気を集めています。
1-2.コミュニケーション能力が問われる
経営企画部門は、社内外のさまざまな関係者と連絡を取る必要があり、高いコミュニケーション能力が求められます。経営層への報告や各部署との情報共有、取引先との交渉など、円滑に連絡対応ができる能力は欠かせません。
また、経営層への提案や計画プランを他部署に共有・推進するために、物事をロジカルに説明するプレゼンテーションスキルも求められます。経営企画部門は定量評価の難しい分野も多いほか、多岐にわたる業務負担によって、スキルフルな人材の確保に頭を悩ませているのが現状です。
1-3.人手不足に陥りがち
多くの企業では、経営企画部門は少数精鋭で運営されていることが多く、人手不足に陥りがちです。限られた人員で、増加する業務量に対応しなければならず、長時間労働や担当者の負担増加につながっています。そのため、経営企画部門の人材確保と育成は重要な課題です。
実際に、日本総研の総合研究部門、経営企画機能研究チームが聞いたアンケートによると、成長過程にある増益傾向の企業ほど経営企画部門の人手が不足していると回答しています。
同じく、スキル・経験不足も指摘されており、雑務や調整役に終始しているといった回答も多く、経営企画部門では有力な人材を育成できる基盤づくりができていないと推察されます。
単純な事務手続きの多さも相まって、経営企画では人手不足の問題が特に顕著です。そこで、近年では経営企画部門のうち定型的な事務作業を自動的に行う「RPA」の導入が進められています。
2.RPAとは
RPA(Robotic Process Automation)とは、ソフトウェアロボットを使って、これまで人間が行っていた定型業務を自動化する技術です。近年、業務効率化や人材不足解消の手段として、多くの企業で導入が進んでいます。
ここでは、RPAが注目される背景から、導入に適した業務の特徴について解説します。
2-1.RPAが注目される背景
少子高齢化が進む日本では、さまざまな業界で人材不足が深刻化しています。経営企画部門を始めとしてIT人材も例外ではなく、経済産業省の調査によると2030年までに最大79万人のIT人材が不足すると予測されています。
人手不足が進みつつある状況下において、注目を集めているのがRPAです。RPAは定型業務の自動化を行えるソフトウェアで、今まで単純作業にかかっていた労働力を効率化することで、従業員はより創造的な業務に集中できます。
RPAを導入すれば単純作業の負荷から解放され、「人手不足問題の解消」「業務効率化」の両立を実現できるとして注目を集めています。
経営企画でもデータ収集や一部の資料制作を始めとして定型的な業務は多く存在するのも事実です。そこでRPAツールを活用すれば、一部の事務的な作業を自動化して、経営企画部門のコア業務に注力しやすくなります。
2-2.RPAの導入に適した業務の特徴
RPAは、あらゆる業務を自動化できるわけではありません。RPAの導入に適した業務の特徴としては、以下の点があげられます。
- 定型業務:毎回同じ手順で繰り返される業務
- ルールベースの業務:明確なルールに基づいて実行される業務
- 大量データの処理:膨大なデータの入力や処理が必要な業務
- デジタルデータの処理:コンピュータ上で処理できるデータを取り扱う業務
たとえば、請求書処理やデータ入力、Webサイトからの情報収集などはRPAの導入に適しています。ルールが明確化されており、データとしてパソコン上で取り扱える定型業務なら、多くの作業を自動化できるのがRPAツールの特徴です。
3.経営企画部門におけるRPAの活用例
経営企画部門でRPAを活用すれば、さまざまな業務を効率化できます。代表的なRPAの活用例としては以下のとおりです。
- 業績の集計
- 競合他社の動向調査
- 会議資料の作成
3-1.業績の集計
経営企画部門にとって、正確な業績集計は迅速な経営判断に不可欠です。しかし、複数のシステムからデータを収集し、加工・分析する作業は、時間と労力を要する煩雑なプロセスになりがちです。
RPAを活用すれば、経営企画部門で行う業績集計プロセスを自動化し、大幅な効率化を実現できます。
- 複数のシステムに散らばった業績データを自動で抽出
- 管理用のエクセルやソフトウェアにミスなく転記
- 指定フォルダに保存したり、担当者へメール通知をしたりすることも自動化が可能
また、経費精算システムや会計ソフトから「人件費、旅費交通費、消耗品費」などの費用データを自動的に抽出して、部門別やプロジェクト別など、必要な単位で費用を集計することも可能です。
売上データと組み合わせて、収益性分岐の分析を効率化できます。ほかにも、KPIの達成状況を自動で追跡したり、過去の業績データや市場トレンドを抽出して予測データ作成業務を効率化したりできるのが魅力です。
3-2.競合他社の動向調査
RPAツールを活用すれば、競合他社の動向調査も自動的に行えます。競合他社の動向を常に把握するのは、経営企画部門にとって重要な業務のひとつです。しかし、Webサイトやニュース記事、SNSなど、情報源が多岐にわたるため、情報収集に多くの時間と労力を費やしてしまう事例も少なくありません。
RPAを活用すれば、経営企画で行う情報収集・分析プロセスを自動化し、効率的に競合他社の動向を把握できます。
- 競合他社のWebサイトを定期的に巡回(Webスクレイピング)し、製品情報や価格情報、キャンペーン情報などを自動的に収集
- 価格など以前のデータと差異があった場合は、担当者にメールで通知してレポートを作成
また、ニュース記事やSNSの情報を自動収集することも可能です。特定製品に関する口コミを毎日収集したり、Googleニュースなどから競合他社に関する情報記事を自動的に収集したりできます。
データの収集を自動化できるため、経営企画担当者はコア業務であるデータ分析に注力しやすくなります。
3-3.会議資料の作成
会議資料の作成は、経営企画部門にとって単純ながらも大変労力のかかる業務です。必要なデータの収集やグラフ、表の作成から体裁を整えるには、多くの時間と労力を費やす必要があります。
RPAを活用すれば、会議資料作成プロセスを自動化し、担当者の負担を軽減できます。具体的に、RPAツールでは多くのプラットフォームからデータを収集・集計・転記できるため、さまざまなソフトウェア・システムに分散した情報を1つに集約することが可能です。
一度テンプレートを作成すれば、データの集計・転記を自動化して、最新データの会議資料を作成できます。RPAツールなら24時間夜間でも稼働できるため、データ集計・転記作業を出社前に行い、早期段階で会議資料を効率的に作成できるのがポイントです。
4.RPAを導入するメリット
RPA導入によるメリットは多岐にわたり、企業の規模や業種を問わず、経営企画にさまざまな効果をもたらします。具体的なメリットは以下のとおりです。
- 人手不足を解消できる
- 生産性の高い業務に専念できる
- 業務の属人化を防げる
ここでは、経営企画部門にRPAを導入するメリット3点を解説します。
4-1.人手不足を解消できる
RPAを活用すれば、経営企画部門の人手不足問題を解消しやすいのは大きなメリットです。RPAはこれまで人が行っていた定型業務を自動化できるため、単純作業を効率化・自動化できます。
特に、事務処理やデータ入力・転記などの単純作業ほど自動化で効果を発揮できるのがポイントです。事務作業にかかっていた時間を自動化すれば、その分だけ人手不足を解消しやすくなります。
4-2.生産性の高い業務に専念できる
経営企画部門ではクリエイティブな業務からデータ転記などの単純作業など多岐にわたる業務を行っているため、特に生産性の低い作業を効率化することで、人材を有効活用しやすくなります。
より付加価値の高いコア業務に注力すれば、経営企画部門として求められる能力を発揮しやすくなるのもメリットです。RPAツールを活用すれば、経営企画部門に欠かせない生産性の高い業務に注力できると言えるでしょう。
4-3.業務の属人化を防げる
RPAツールを経営企画部門に導入すれば、業務の属人化を防ぐ効果も期待できます。一部の作業が特定の担当者に集中してしまうケースもあり、周囲が具体的な業務内容を理解できていない事例も珍しくありません。
RPAツールを導入すれば、一定のフローをすべてシステムが行ってくれるため、ボタンひとつで業務を遂行できます。どのような人材でも事前に定めた作業どおりにRPAが仕事を行ってくれるため、業務の属人化を防ぎやすいのがメリットです。
ただし、休職や退職といった属人化リスクは抑えられるものの、言い換えれば属人化対象がRPAに移り変わるとも言えます。作業をRPA化した後は、どのような業務を自動化しているのか作業フローのマニュアル化が大切です。
5.RPA導入の流れ
RPAツールは単純作業の自動化に優れているものの、すべての業務を自動化できるわけではありません。そのため、RPAツールを導入するときは以下の流れに沿って取り組むことが大切です。
- 自動化対象の洗い出し:対象業務をリスト化し、業務フローを可視化する
- 目標設定:PA導入によって達成したい目標を具体的に設定する(処理時間を50%削減、ミス発生率を10%削減など)
- 社内体制の整備:RPA導入プロジェクトチームを結成し、リーダーや担当者を明確化する
- RPAツールの選定:操作性や機能性、サポート体制などを比較検討する
- スモールスタート:小規模範囲の運用を通して問題点や改善点を洗い出し、必要があればシナリオの修正やツールの設定変更を行う
- 本格導入:小規模運用で得られた知見を活かし、段階的に導入範囲を拡大する
近年ではさまざまなベンダーがRPAツールを提供しています。特に経営企画向けでは競合他社のデータ収集が重要ですが、Webの情報収集(スクレイピングなどのシナリオ設計)設定を簡単に行えるとは限りません。
製品によってRPAツールの導入の仕方や設定のやり方が異なるため、ベンダーが提供しているサポート体制を含めてしっかり比較検討するのをおすすめします。
6.RPAの導入なら「RaBit」にご相談ください
経営企画部門では人手不足を始めとして単純業務の事務作業やデータ集計など、さまざまな業務負担が問題視されています。そこで、RPAツールを導入すれば多くの定型業務を自動化して、クリエイティブな生産性の高い業務に注力することが可能です。
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