近年ではRPAなどのソフトウェアを活用して給与計算を自動化する事例が増加傾向にあります。給与計算が業務に含まれていた部署にとって、自動化に伴う業務負担の軽減が期待されています。
とはいえ、実際に給与計算を自動化するにあたって、「どのようなシステムが必要なのか分からない」と頭を悩ませる方も少なくありません。
この記事では、給与計算の基本的な流れと共に、給与計算を自動化する手順やメリット・デメリットを解説します。
給与計算の自動化に役立つRPAツールの導入方法についても解説していますので、あわせてご参照ください。
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1.給与計算の基本的な流れ
給与計算の業務を自動化する前に、そもそもの基本的な流れをご紹介します。給与計算の流れを把握しておかなければ、自動化した後に「思っていたのと違った」と導入効果を感じられない事例も少なくありません。
ここでは、給与計算業務の基本的な流れについてご紹介します。
1-1.必要なデータの収集・整理
給与計算を行うには、はじめに必要なデータを収集・整理しておく必要があります。必要なデータの例では、「社員の個人情報」として、口座情報や勤怠情報といった振込に必要なデータが必要不可欠です。
新入社員や異動情報、昇給・昇格の登録など、細かいデータを管理しておく必要があります。
そのため、給与計算を自動化する際には、各社員の個人情報を収集・管理できるデータベースが必要です。加えて、取得したデータをわかりやすく管理するために、複雑な賃金形式・給与項目を整理しておく必要があります。
1-2.給与計算の実行
収集した必要データを整理したら、次は実際に給与計算を行います。給与計算の業務では、社員個人の基本給や昇給・賞与を確認したうえで、出勤日数や欠勤日数を細かく確認しなければなりません。
最終的に、各種のデータに基づいて支給する給与と控除額などを計算します。算出された給与をもとに、各種銀行口座へ振込データを作成し、送信する必要があります。
最後に、給与明細などの作成・配布を行って一般的な社員から見た給与計算の実行は終わりです。
1-3.各種帳票の作成や納付手続き
「給与計算を自動化したい」と声があがりやすい給与計算業務が、各種帳票の作成や納付手続きです。
給与計算を行って控除額などを計算したのち、各種帳票を作成するのはもちろん、社会保険料や厚生年金保険料などの税金を納付しなければなりません。
健康保険料・介護保険料・厚生年金保険料などは、標準報酬月額をもとに保険料を掛けて算出します。社会保険料などは対象月の翌月末までに納付を行わなければならず、手続きミスで期限を過ぎると延滞金などの罰則金が課せられてしまうため注意が必要です。
ココがポイント
給与計算業務は、税金の計算・納付を間違えてしまうと後々大きなトラブルに発展してしまう
2.給与計算業務を自動化する方法
給与計算業務を自動化する方法にはさまざまな手順が存在します。代表的な「給与計算業務の自動化方法」は、経理・会計向けの専用システムを導入したうえで、RPAツールを使ってシステムの操作を自動化する手法です。
ここでは、給与計算業務を自動化する方法について、一連の流れをご紹介します。
2-1.経理・会計向けのシステムを導入する
給与計算の自動化をするために、まずはデータを管理・整理しやすくするため、「経理・会計向けのシステム」を導入する必要があります。
なかには、給与計算自体を自動化するために機能が備わっているソフトウェアもあり、それらのシステムを活用すれば給与計算業務の自動化が可能です。
代表的なシステムでは、勤怠・属性データを反映させて給与計算を自動化させられる仕組みです。各従業員のデータを一つひとつ手計算する必要もなく、データ元に記載されている役職など、事前に設定された手当をもとに自動的に給与計算を行えます。
2-2.RPAツールを活用する
RPAツールとは、近年さまざまなシーンで注目を集めている業務効率化ツールです。
パソコンを使った定型業務なら幅広い作業を自動化できるシステムで、経理・会計向けのシステム操作をRPA化すれば、簡単に給与計算の自動化を実現できます。
給与計算の自動化ができない経理・会計システムを導入していても、入力されているデータをもとにRPAが自動で算出。給与計算を完全に自動化できます。
また、RPAの活用方法によっては、銀行口座への振込や各種帳票の作成まで、幅広い給与計算業務を自動化することが可能です。
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3.給与計算をRPAで自動化するメリット
給与計算をRPAで自動化すれば、業務効率化やコスト削減など、さまざまなメリットを得られます。特に、計算・手続きミスなどが許されない税金関連をRPA化すれば、効率的かつ担当者への心理負担を抑えられる点も大きなメリットです。
ここでは、給与計算をRPAで自動化するメリットとはなにか、具体的な事例をもとにご紹介します。
3-1.作業時間を短縮できる
RPAツールにより給与計算を自動化させるもっとも大きなメリットが、作業時間を短縮できる効果です。RPAツールは、手作業で経理・会計向けシステムを操作するよりも短時間で給与計算業務を終えられます。
給与計算を自動化した結果、スピーディに作業が終わるのもRPAを導入するメリットです。
給与計算を自動化すれば担当者の負担軽減につながり、ほかの業務へ注力しやすくなるため、総合的な作業時間を短縮・効率化する効果も期待できます。
3-2.コスト削減につながる
RPAツールで給与計算を自動化すれば、その分掛かっていた時間・人的コストを大幅に削減できる点がメリットです。作業時間を大幅に短縮できるため、残業代といった人的コストを大幅にカットできます。
また、RPAは定型業務の自動化に優れたツールなため、給与計算の自動化以外にも応用できる点がメリットのひとつ。
給与計算業務だけでなく、幅広い作業を効率化すれば、さまざまなポイントでコスト削減を実現できます。
ココがポイント
RPAは給与計算業務の自動化だけでなく、幅広い作業の効率化に役立つツール
3-3.人為的なミスを防止できる
RPAツールで給与計算を自動化するメリットのひとつに、人為的ミスの防止効果があげられます。RPAは、事前に設定された動作を正確に繰り返すシステムです。
そのため、データの見間違いや転記・入力ミスといったヒューマンエラーのような失敗はありません。
また、作業漏れなどの人為的なミスを防止できるのもメリットです。手続き忘れや振り返りの確認といった手間を削減できるため、担当者に掛かる心理的負担を軽減できます。
ココがポイント
作業品質が一定になるのもRPAで給与計算業務を自動化するメリット
4.給与計算をRPAで自動化するデメリット
ケースバイケースのような難しい判断さえ求められなければ、RPAによる給与計算の自動化はメリットばかりです。とはいえ、正確に作業を繰り返すからこそ、いくつかの面がデメリットになってしまう事例も。
ここでは、給与計算をRPAで自動化するデメリットについてご紹介します。
4-1.業務フローの変更やシステム導入の手間がかかる
給与計算をRPAで自動化した場合、業務フローの変更や、システム導入に手間が掛かってしまう点がデメリットです。
RPAツールは同じ動作を繰り返す仕組みですが、その手順に変更があった場合、システム自体に手順の変更を伝えなければ正しい動作を繰り返せません。
たとえば、使用している給与計算のソフトウェアに変更があったり、各手当の算出元データベースUIを変更したりすると、自動化がうまくいかない可能性が高まります。
そのため、給与計算業務をRPAで自動化すると、フローを変更する際にRPAのメンテナンスまで加わってしまう手間がデメリットのひとつです。場合によっては、担当者の業務負担が一時的に大きくなってしまいます。
4-2.システムエラーで業務に支障が出るリスクがある
システムエラーによって、業務に支障が出るリスクがあるのも、給与計算を自動化するデメリットのひとつです。
RPAツールはもちろん、自動化のために導入した経理・会計システムなどにエラーが生じた場合、給与計算業務が正しく自動化できないおそれがあります。
場合によっては誤った計算を繰り返してしまう可能性もあるため、定期的にエラーが発生していないか確認するのをおすすめします。
万が一のトラブル時も手厚くサポートしてくれるRPAツールなら、システムエラーのリスクを低減できるのもポイントです。
ココがポイント
サポートの手厚いRPAツールなら、万が一のトラブルも安心して相談できる
5.給与計算を自動化するRPAツールの導入方法
給与計算を自動化するには、自社の業務フローにあったRPAツールを導入しなければなりません。目的とは違ったRPAツールや、システムに合わないソフトウェアを導入すると、給与計算の自動化が実現できない可能性もあります。
ここでは、給与計算を自動化するRPAツールの導入方法について、正しい選定方法を交えてご紹介します。
5-1.給与計算の業務フローを明確化する
給与計算を自動化する前に、業務フローの明確化が非常に大切です。給与計算を行うにあたって、どのような作業が発生しているのかを洗い出しておきましょう。
場合によっては既存のシステムがボトルネックになり、給与計算業務を自動化しても思ったような効率化が実現できない可能性があります。
また、給与計算の業務フローを明確化することで、業務を効率化できるポイントが発見できるかもしれません。RPAツールを導入する前に、「どの部分を自動化したいのか」を含めた給与計算の業務フローを可視化しておくのが大切だといえます。
5-2.自動化したい業務内容に合うRPAツールを選ぶ
給与計算業務のなかで自動化したい作業が見つかったら、次はそれらの自動化に見合ったRPAツールを選定する必要があります。RPAツールにはいくつかの種類があり、タイプによって操作できる内容が異なる点に注意が必要です。
たとえば、「オンプレミス型・サーバー型・クラウド型」などの違いでは、操作できるシステム範囲が異なります。
「クラウド型RPA」で自動化できる範囲はWebブラウザの操作に限られるため、自社データベースを使って給与計算を行っている場合は自動化できない事例が度々見受けられるのも事実です。
そのため、給与計算を自動化する際は、使用しているシステムや手順を見直したうえでRPAツールを選定する必要があります。
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5-3.RPAツールの導入・設定を行う
RPAツールを導入できたら、実際に給与計算を自動化するためのさまざまな設定を行います。
RPAツールにはいくつかのタイプがあり、「座標指定型・画像認識型・オブジェクト認識型」などによってそれぞれ動作する仕組み・設定手順が異なります。
RPAツールの導入・設定には、「シナリオ」と呼ばれる手順の設定が必要不可欠です。
導入したソフトウェアによっては一定のITスキルが求められる事例もあり、システムの導入に不安を覚える方はプロのサポートを利用してみるのもポイントです。
たとえば、完全オーダーメイドでRPAツールを制作するサービス「RaBit」なら、プロがヒアリングから初期設定、導入までさまざまな手間を代行いたします。
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6.まとめ
給与計算を自動化するには、まずどのような作業で給与を算出しているのか、一連の流れを把握する必要があります。場合によってはボトルネックとなっている部分があり、事前の可視化が不十分だったせいでRPA化による給与計算の自動化効果を満足に享受できない可能性も。
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