定期的に行う業務は、「RPA」と「Windowsタスクスケジューラ」を組み合わせて作業を自動化するのがおすすめです。
登録した手順をミス無く完璧に繰り返せる「RPA」と、事前に設定した条件・タイミングでプログラム・スクリプトを実行できる「Windowsタスクスケジューラ」なら、幅広いタスクを自動化できるようになります。
この記事では、RPAをWindows標準搭載の「タスクスケジューラ」で自動実行する方法について解説します。タスクスケジューラでRPAを自動実行する活用例やメリットについても触れていますので、あわせてご参照ください。
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1.タスクスケジューラとは
タスクスケジューラとは、Windowsに標準搭載されているアプリのひとつです。指定したスケジュールや条件に応じて、自動的に特定の操作(プログラムやスクリプト)を実行できます。
たとえば、「毎日21時になったらシャットダウンする」「毎週バックアップをとる」「PCを起動したら自動でメールソフトを立ち上げる」といった操作も自動で実行できます。
タスクスケジューラを活用すれば、日常的に繰り返される定型作業を自動化し、業務効率を大幅に向上させられるのが魅力です。RPA以外にも、ソフトウェアを始めとしたさまざまなツールをスケジュール通りに実行させられます。
2.RPAのシナリオ実行方法
RPAツールで業務を実際に自動化する手順は、製品によってさまざまです。作業手順を可視化したうえで「シナリオ」により順序立ててロボットに命令を下すことで、業務を自動化できる仕組みです。
言い換えれば、原則としてRPAツールは作業手順書の「シナリオ」を作成する必要があります。
たとえば、ウェブで検索する業務の場合、「特定のブラウザを開く→検索窓にカーソルを合わせる→〇〇と入力する→検索ボタンを押す…」といったシナリオを作成しなければなりません。そんなシナリオの実行方法は、大きく分けると「手動実行」と「トリガー実行」の2つがあります。
RPAシナリオのトリガー実行にはさまざまな種類があるものの、代表的な方法は以下のとおりです。
- スケジュールトリガー:指定した日時にシナリオを実行
- ファイル監視トリガー:特定のフォルダにファイルが追加されたらシナリオを実行
- Windows起動トリガー:Windows起動時にシナリオを実行
- メール受信トリガー:特定のメールを受信したらシナリオを実行
上記のトリガーを活用することで、RPAをより効率的に活用できます。
3.タスクスケジューラの設定方法
ここでは、タスクスケジューラで「1日1回RPAを自動実行する場合」を例に、設定方法を解説します。
- RPAツールの起動ショートカットを作成
- タスクスケジューラを起動
(C:\ProgramData\Microsoft\Windows\Start Menu\Programs\Administrative Tools、または検索窓から「タスクスケジューラ」) - [タスクの作成]をクリック
- [全般]からタスク名を入力
- [トリガー]タブを開いて[新規]から[毎日]を選択して開始日時と時刻を設定して[OK]をクリック
- [操作]タブを開いて[新規]から作成したRPAツールの起動ショートカットを選択
- [条件]タブを開いてタスクスケジューラ実行時の条件を設定
- [設定]タブを開いて適切な状態に調整
- [OK]をクリックして設定を完了する
上記の手順で、タスクスケジューラによるRPAの自動実行が設定できます。
4.タスクスケジューラによるRPA自動実行の活用例
RPAの導入に合わせて、タスクスケジューラを活用することでRPAを自動実行できるのは大きな魅力です。具体的には、以下のようなシーンでよく活用されています。
- 通販事業の在庫管理
- 請求書発行
- 派遣スタッフの勤怠管理
- 入札情報のリサーチ
ここでは、タスクスケジューラによってRPAを実際に自動で実行する活用例をご紹介します。
4-1. 通販事業の在庫管理
RPAとタスクスケジューラを組み合わせれば、通販事業などの在庫管理も効率化できます。たとえば、「在庫数を各ECサイトへ自動的に入力」「注文メールの内容をもとに各ECサイトの在庫数を更新」「システムに受注入力を行う」といった作業も自動化が可能です。
常に一定の間隔で最新の在庫数を把握・公開できるため、品切れや売れ残りを防げます。1時間ごとに行っている作業も、RPAとタスクスケジューラを組み合わせれば、完全自動で最新の在庫状況を反映できるのが魅力です。
4-2. 請求書発行
RPAとタスクスケジューラを組み合わせれば20日締や末締めなどの締め日ごとに請求書を発行する業務も効率化できます。一定のタイミングで発生する業務を自動化することで、繁忙期などでも負担を抑えられるのがメリットです。
また、請求書の発行・送付なども自動化できるほか、RPAを活用すれば入金消込なども自動化できます。そのため、売上の管理漏れが起きにくくなる効果も期待できます。
4-3. 派遣スタッフの勤怠管理
人材派遣会社などでは、派遣スタッフの勤怠管理を取引先と共有する必要があります。そのような定期業務も、RPAとタスクスケジューラを組み合わせることで自動化が可能です。
「勤怠管理システムからExcelへのデータ出力/転記」「ファイルの加工」「取引先へファイルを添付したメールを送信」といった一連のフローを自動化できるため、勤怠管理の負担を大幅に効率化できます。
4-4. 入札情報のリサーチ
RPAとタスクスケジューラを組み合わせれば、入札情報が更新されるタイミングでデータを自動的に取得し、情報を漏れなくキャッチする環境を構築できます。RPAで決まった時間にWebスクレイピングを掛けるよう、タイムスケジューラで設定すれば、必要な情報をスピーディに確認できるのが魅力です。
各ページから入札情報をチェックする必要もなく、関連性の高い入札情報をエクセルなど1つにまとめて確認できるため、担当者の業務負担を大幅に軽減できます。
5.タスクスケジューラでRPAを自動実行するメリット
定型業務を自動化できるRPAと、決まった時間・条件で自動的にRPAを起動できるタイムスケジューラとを組み合わせれば、幅広い恩恵を受けられます。具体的に、タスクスケジューラでRPAを自動実行するメリットは以下のとおりです。
- 作業の漏れを防げる
- 夜間・休日などいつでも実行できる
- コストをかけずに実行できる
ここでは、タスクスケジューラでRPAを自動実行するメリットについて解説します。
5-1.作業の漏れを防げる
タスクスケジューラでRPAを自動実行するように設定すれば、作業の漏れを防げるのは大きなメリットです。タスクスケジューラは事前に設定したスケジュールに沿ってかならずRPAツールを起動してくれるため、作業のし忘れを防げます。
そのため、毎日定期的に行う業務から、月に1回など頻度の低い作業を自動化するのにも最適です。たとえば、ファイルのバックアップからウイルススキャンまで、緊急性は低いが重要な作業を忘れずに実施できます。
また、タスクスケジューラとRPAを組み合わせれば作業ログを残せるため、いつ何のスケジューラを起動したのかもチェックできます。万が一問題があればログを元に素早く対処できるため、効率的に業務を遂行できるのもメリットです。
5-2.夜間・休日などいつでも実行できる
RPAとタスクスケジューラを組み合わせれば、夜間・休日でも定型業務を行えるのは大きなメリットです。たとえば、マーケティング戦略に必要な口コミなどを集める業務も、夜間にRPAツールを起動するように設定すれば、完全オートでSNSから情報を取得できます。
出社前に必要なデータが揃うため、資料作りを効率的に行えるのは大きな魅力です。始業時間にあわせてその日の最新情報をまとめたレポートを作成できるため、浮いた時間を生産性の高い業務に注力できるようになります。
5-3.コストをかけずに実行できる
RPAとタスクスケジューラを組み合わせる大きなメリットに、「タスクスケジューラはWindows標準搭載の機能」という点があげられます。スケジュール実行の機能を備えたRPAツールも登場していますが、通常のRPAよりも高額になりがちです。
その点、無料のタスクスケジューラと併用することで、安価なRPAツールもスケジュール実行の機能を備えられます。上位プランやオプション等の費用を支払う必要もなく、定型業務を自動で処理できるようになるのはタスクスケジューラの大きな魅力です。
コストを掛けずに定型業務を自動的に処理できるため、費用対効果に優れたDX化を実現できます。
6.RPAのことなら「RaBit」にご相談ください
作業手順が同じなら常に同じ品質で業務を自動化できる「RPA」と、特定の条件・スケジュールでプログラムを実行できる「タスクスケジューラ」を組み合わせれば、幅広い定型業務を自動化できます。
スケジュール機能付きのRPAツールを購入する必要もなく、コストを抑えて業務効率を最大化できるのが魅力です。
とはいえ、RPAツールを効果的に使うには、作業手順書のような「シナリオ」を作成する必要があります。もし、ITリソースやスキルに自信がない場合は、オーダーメイドでRPAツールを制作するサービス「RaBit」のご利用をご検討ください。
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