慢性的な人材不足や働き方改革などで、生産性向上を課題とする企業が増えています。
業務の効率化のためにRPAの導入を検討する企業も増えている一方で、コストなどがハードルとなり導入に踏み切れていない企業も少なくありません。
しかし、近年はRPA導入に補助金が出ているほか、費用対効果の高いRPAを活用すれば、総合的なコストカットに繋がるのも事実です。
この記事では、費用面の負担を軽減できるRPA導入に対する補助金について、それぞれの違いや申請手順をご紹介します。費用対効果の高いRPAツールを導入するためのポイントについても解説しますので、あわせてご参照ください。
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1.RPA導入に対する補助金は3種類
RPA導入を検討している中小企業や個人事業主のなかには、コスト面からいまだ導入に踏み切れていない人がいるかもしれません。
そこでおすすめなのが、RPA導入に関する各種補助金の助成申請です。
政府や地方自治体も企業の業務効率化を推進しており、資金力の乏しい中小企業へRPA導入などIT・システム化に対する補助金を設定しています。
現在RPA導入で使える補助金は、以下の3種類です(2022年5月15日 時点)。
- IT導入補助金
- ものづくり補助金
- 小規模事業者持続化補助金
RPA導入に伴って補助金の利用を検討する場合は、各事業者が掲載している最新の申請条件をご確認ください。
ココがポイント
各補助金は、年度によって補助金を受けるための条件や制度自体が変更する可能性がある
2.IT導入支援事業者のRPAツールを導入するなら「IT導入補助金」
一般社団法人サービス推進協議会が運営するIT導入補助金事務局が公募を行っており、RPAツール導入の補助金にも活用できます。
補助対象となる事業者で、RPAツールの契約・導入前に補助金交付対象となれば、経費類の補助を受けられます。
2-1.IT導入補助金の対象者
IT導入補助金を受けるには、中小企業・小規模事業者である必要があります。それに加えて、各業種・組織形態によって資本金・常勤従業員数のどちらかが基準値を下回っている会社がRPA導入の補助金対象です。
たとえば、小売業なら「資本金5,000万円以下」「常勤従業員数50人以下」のどちらかの条件を満たしていれば、「通常枠(A・B類型)」の補助金を受けられる対象者となります。
いずれも業種分類に応じて条件定義が異なるため、補助金対象の条件を自社が満たしているか確認が必要です。
医療法人や学校法人などは、資本金の額や出資の総額は定義の要件に入っていません。また、一部業種は資本金の制限が外れ、従業員数のみが条件の対象です。
2-2.IT導入補助金で受けられる補助内容
「IT支援事業者」が取り扱うソフトウェアなら、RPA導入に伴って最大で450万の補助金を受けられます。その際、分類に応じて得られる補助金の最大額が異なる点に注意が必要です。
- A類型(補助金額30万円以上150万円未満)
- B類型(補助金額150万円以上450万円未満)
A類型・B類型ともに、補助金の補助率は1/2以内のため、導入費用のうち自己負担額が半額になる認識で問題ありません。
ただし、補助金を受けるには、IT支援事業者としてシステムに登録されたRPAツールを利用する必要があります。
2-3.スケジュールと申請方法
IT導入補助金2022の通常枠は、2022年3月31日から申請受付が開始されています。
複数回の締切が設けられており、3月31日以降の受付締切スケジュールはIT導入補助金2022の公式HPで公開されている情報を、申請者が各自で確認しなければいけません。
また、実際の補助金申請には申請マイページのアカウント開設が必要です。マイページ上で申請者情報の入力などを行ったのち、申請者から事務局へ交付申請を提出することで交付申請は完了します。
3.RPAツールなどの設備投資に使える「ものづくり補助金」
ものづくり補助金とは、中小企業や小規模事業者などが取り組む革新的サービス開発や試作品開発、生産プロセス改善を行うための設備投資を支援する補助金です。
正式名称を「ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金」といいます。
3-1.ものづくり補助金の対象者
ものづくり補助金の対象者は、日本国内に本社や事業の実施場所がある中小企業などです。一般的な中小企業の場合は、業種に応じて定められた資本金または常勤従業員数以下である必要があります。
たとえば、製造、建設、運輸業なら「資本金3億円以下」「常勤従業員数300人以下」のいずれかの条件を満たせば、ものづくり補助金の対象者です。
中小企業者でも、企業組合などの組合関連や特定事業者の一部も対象者に該当します。特定非営利活動法人も対象者ですが、従業員数が300人以上の法人や認定特定非営利活動法人は該当しません。
3-2.ものづくり補助金で受けられる補助内容
RPAの導入目的でものづくり補助金の申請を行う人には「一般型」もしくは「グローバル展開型」の2つの類型が選択肢としてあります。
- 一般型:補助上限額1,000万円
- グローバル展開型:補助上限額3,000万円
それぞれ中小企業・小規模事業者によって補助率が異なり、「中小企業なら必要経費の1/2」「小規模事業者なら必要経費の2/3」がそれぞれ補助金として支払われます。
一般型の補助金額は100万円~1,000万円ですが、従業員数に応じて上限が定められており、経費すべてを補助金で補うことはできません。
3-3.スケジュールと申請方法
ものづくり補助金の申請スケジュールは、2022年5月26日(木)17時より申請受付が開始されます。応募締切は2022年8月8日(木)17時です。
申請は電子申請システムを通じてのみ行われます。
申請システム上で入力された申請者の情報などをもとに順次審査がなされ、採択・不採択の結果が通知されます。
採択後に正式な補助金の交付申請手続きに入りますが、採択後の事業内容や助成対象となる経費の変更などは原則認められません。申請時にRPA導入の補助金対象となるか、経費の精査をしっかりと行っておきましょう。
4.小規模事業者におすすめ「小規模事業者持続化補助金」
小規模事業者持続化補助金とは、販路開拓や生産性向上を目指した取り組みに必要な経費を一部負担してくれる補助金です。商工会・商工会議所が発行する事業支援計画書などを用意して申請します。
事業者であれば申請できるため、申請者が法人である必要はありません。
4-1.小規模事業者持続化補助金の対象者
小規模事業者持続化補助金の対象者は、商工会議所の管轄地域内で事業を営む小規模事業者および、一定の要件を満たした特定非営利活動法人です。
要項に小規模事業者の定義が定められており、業種に応じて常時使用する従業員数が規定の範囲内である必要があります。
また、商工業者であれば、個人事業主でもRPA導入に伴う補助金申請を行えます。ただし、協同組合などの組合は対象者に該当しません。
4-2.小規模事業者持続化補助金で受けられる補助内容
現在は通常枠に加えて、「卒業枠・賃上げ引き上げ枠・後継者支援枠・創業枠・インボイス枠」の特別枠を加えた6つの募集枠があります。
いずれの枠も補助率は2/3ですが、賃金引き上げ枠に限り、赤字事業者であれば3/4まで補助率を引き上げられます。補助金の上限は「通常枠で50万円」「インボイス枠で100万円」「その他枠で200万円」です。
いずれか1つの枠にのみ申請でき、販路開拓に必要な経費の一部を補助金に充てられます。
4-3.スケジュールと申請方法
小規模事業者持続化補助金は公募要領が公開されており、2022年3月29日(火)から申請受付が開始されています。
1年間で複数回締切が設けられており、直近第8回の申請受付締切は2022年6月3日(金)です。
申請は、事業支援計画書を含む申請書類一式を電子申請もしくは郵送により補助金事務局まで提出します。
電子申請であれば、締切日の23:59まで、郵送であれば当日消印有効です。書類の持参は認められていません。
5.費用対効果の高いRPAツールを導入するには?
一般的にRPAツールの導入で得られるメリットは以下の3つです。
- コスト削減
- 人為的ミスの削減
- 生産性の向上
これらの効果が実際に得られるとともに、補助金でRPAの導入経費をできるだけ抑えれば費用対効果をより高められます。
つまり、費用対効果を高めるには、補助金制度を有効活用するだけでなく、コストパフォーマンスに優れたRPAツールの導入が重要です。
5-1.自社に必要な機能を明確化する
では、コストパフォーマンスの良いRPAツールを見つけるにはどうしたら良いのでしょうか。まず、どのような機能が必要であるかを明確化する作業を推奨します。
一般的に事業規模が大きいと定型業務は多くなりますが、すべてを自動化するとその分コストがかかります。
少ないコストで最大の効果を得るために、「単純作業のみを自動化すれば良いのか」「複雑な業務をこなせるAI搭載ツールを導入したいのか」などを明確にしておきましょう。
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5-2.RPAで削減できるコストをシミュレーションする
補助金でRPA化を目指すにあたって、業務効率化で削減できる人件費やシステム開発費などの費用シミュレーションも重要です。
RPAの導入で削減できる費用を把握すれば、定量的な効果を正確に把握できます。
具体的な定量的な効果とは、事務作業などのRPA化で削減できる人件費などです。システムの導入コストを上回る、経費削減が可能な投資対効果の高いRPAツールを選べるよう、コストのシミュレーションは欠かせません。
5-3.オプション費用の有無も確認する
RPAのシステムを導入する際、「RPAを導入する初期費用やシステムの運用費」だけがコストだと考えがちです。しかし、システムの保守・管理などのサポート費用が運用費に含まれている場合もあれば、別途オプション費用としてコストがかかるRPAのソフトもあります。
また、機能変更時の開発費用などもオプションとして費用がかかってくるため、どのような作業がオプションとなっているのかを事前に把握する必要があります。
オプション費用を含めた全体的なコストを確認してから、RPAの導入を検討しましょう。
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6.まとめ
RPAツールは、人件費をかけられない中小企業にとって経費削減を実行するうえで有用なソフトです。近年は自治体などでの導入事例も多く、補助金などを活用すればRPAの導入費用も抑えられます。
その際、費用対効果を考えるなら、導入コストが安く、導入企業に合った機能をもつRPAツールが最適です。
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